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こんばんは。
久しぶりの長編更新。
「政略結婚に異議あり!」⑥
「政略結婚に異議あり!」⑥
2010.03.08.
実に、今日はいい天気だ。
――――お散歩日和である。
「…あらあら。やはり、和国の方は細工物がお得意なんですのねえ。勉強になります」
「いえいえ、そんなことはありませんわ」
ほほほほほほほほ。
…ただいま、敬と万里子さん(女官長)は、結婚式に着る衣装の準備で忙しい。
「結婚式の衣装について最終調整に参りましたの。…採寸をよろしくお願いします」
訪れた万里子女官長は、隣に衣装と針箱を抱えた女官をひきつれてやってきた。
健二は、ちょうど敬に習いそびれていたOMC王国の宮廷技法についての勉強中。
「え…」
採寸=裸=男ってばれる―――→ 結婚式ご破算!!?
『…やばい』
一瞬、目と目で会話をした健二と敬だった。
――だが、救国の少女は既にここにいた。
「…じつは、私、こちらの衣装についてを教えていただきたくて。―――僭越ながら、姫様の採寸データをすでに用意して、お待ちしていたところでしたの』
救国の少女―――敬が言った。
「…そ、そうなんです!!(さすがです流石です敬さま流石です!!)」
敬称が固定化されている、健二の中の敬さま像であった。
「あら? あらあらまああ」
嬉しそうに、万里子女官長が顔を微笑ませて、敬の手を握っていった。
「こちらこそ、和国の細かな細工物の技術にはあこがれておりましたのよ。―教えてくださいな」
にこにこにこ。 ×3。
…年はとっても女の子。―――かわいいものと美しいものへの女性の執着はかわらないのだなと、健二が悟った瞬間だった。
…そんな経緯を経た後、望んで追い出されてきた健二が向かったのは、宮殿の中庭だった。
「あ―――。……癒される」
ほかほかと暖かい木漏れ日が心地よい。
このところの騒動で色々といっぱいだった健二にとっては、なんとも幸せな休憩時間。
けれども。
「はああ。――――謝りに行かなきゃな」
ここ最近の心に引っかかっていることを思い出して、ため息が零れた。
思い出すのは、この数日。
初めて出逢ったこの国の王様を、言葉で傷つけた。
『―――ご、ごめんね。 小さい子を巻き込んじゃって…』
『…小さくて、わるかったね!!!』
自分のミスで転んだ健二を、守ろうとしてくれた若い王様。
強い力を感じさせたその目が、綺麗な円に丸まって。―――それから、ほんの少しだけ。
――俯いたあとで、健二に反論した。
強い反感の表情を、表に出して。
「―――ごめんなさい」
届かないと知りつつも、健二は呟いた。
王様は忙しいのだろう。
「出逢った時の謝罪をしたい」と申し込んでも、「執務が立て込んでいてなかなか時間が取れそうにないのですよ」と教えてくれたのは、この国の大臣の一人。
笑んだ細い目が、表情を図れなくて厄介そうな人だと思った。
中庭の木陰。
仰ぎ向いた先にある、国王の部屋に向かって健二はもう一度謝った。
「―――ごめんなさい」
「………」
健二の座る中庭の木陰の奥。
――隠された小さなベンチの上で、緑の癒しを求めて転がっていた佳主馬がいることには気づいていなかった。
了 by御紋
……まだ、シリアスが抜けきってないなあ。文体が。
「おや? どうしたんだい?」
えらく、不満げな顔をして。
「―――うるさいよ」
「ふふふふ。 ―――さ、仕事をこなしてもらおうかね」
休憩は終わりだよ。
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映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
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