二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)
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東京出っ発前に、更新してく!
ということで、41歳健二さんの続きです。
妄想というなかれ、こやつらの若いころが書きたかったんだ!
(わが身の欲求に正直すぎるw)
ということで、どうぞ!
          2
 
「健二、東京に行くんだって?」
 ざわめく上田高校の校舎のなかで、理一が声をかけてきた。
 時刻は放課後。
 理一の奴は、もう部活も終わったくせに後輩いじめなのか受験の気分転換なのか、愛用の剣道着をその手に持っていた。
「ん、そうだよ」
 いまさら、隠すこともない。
 ただそれだけのことだと思って、返事した。
「ああ、そうなの」
 ふーん。
 笑顔魔人は、あのころから笑顔魔人でした、ええ。
 いかに、手に入れたばかりの数学問題集に心が馳せていたとはいえども、どうして気付かなかった俺!
 
「……なに、この流れ」
 上田の駅にて、全員大集合。
 お見送りには、小磯家の祖父母どの。
 ありがとう、ありがとう、寒いから早く家に帰って温まってね。
 で、だ。
「――― どうして、おまえらみんなこっち側なの? 」
「え? それは、俺も東京の防衛大学進学したからでしょう? 」
 何を今さら。
 笑顔が小憎らしい、陣内理一1名。
「―― ちょっと、工学系を究めたくて」
 大学あっちなんだ。
 困った顔で、ちらちら理一と健二を見つめる、陣内太助1名。
「―― 俺はもともとお前と同じ進学先だ。…俺は、関係ないだろ」
 原因は、そこの理一だ理一。
 一人我関せずを主張する陣内侘介1名。
 目の前には、ずらりと並んだ陣内家御親戚一同様。
「……… だれですか、俺にこいつらの進学先伝えなかった奴」
 あちら側(見送り側)とこちら側(上京側)の全ての視線が、陣内理一に集中しておりました。
「――――――― りいちいいいいいいいいい!!」
 ひょい。
 蹴りを入れたが、逃げられた。
「おちゃめだよ、おちゃめ。―― 面白いだろ? 」
 ――冗談にしてはたちが悪いというんだ、貴様!
 本家の長男、コロしてええええ。
 心の底で、そう叫ぶ瞬間。
 人がセンチメンタルな気分で上京日を伝えたところ、「行けたら行く」とか抜かしやがった奴の返事に、「いいからきやがれ」と命令した男の純情を返しやがれ。
 ちなみに、嘘が付けない太助は連絡がなぜかつかなかった。…嘘つけないから会ってくれなかったんだな ―― いいんだ、いつまでもそんなおまえでいてくれ俺のオアシス。ウフフフ(涙)。
だがしかし。
理一おまえ、俺にはウソの進学先おしえてただろ? 県内とか言ってなかった? おまえ。
「まあまあ、健二さん。―― ここはあたしの顔を立てて許してやっておくれよ? 」
後で、説教しておくから。
 大奥さまがそう言われたので、我慢しましたけどもっ!
 視界の端で、陣内家の男ども全員がぶるりと震えていたのが見えました。
 俺だって、大奥さまの膝詰め説教8時間耐久コースはもう経験したくないですから、判りますけどもっ!
 ……笑顔魔人の顔色は真っ青です。はっ、ざまあ。
「―― 若い間は、無理も聞くでしょうけれど。…健康には気をつけて頑張っていらっしゃい」
 いつでも、信じていますからね。
 並んだ4人の男たち皆に、声をかけてくれた大奥様。
「「「「 はい! 」」」」
 返事を返して、笑いあった。
 ああ、そうさ。
―― 俺たちは、これから自分を磨きに行くのだ!
「――住所と電話番号、後で教えろよな」
 発着音の鳴り響く構内から電車に乗り込むとき呟いてやった。
 太助と理一は、自販機の缶コーヒーと一緒に、事前に描いておいたらしいメモを手渡してきた。
「―― お詫び付きでどうでしょう、健二さま」
「―― ごめんね、健二くん」
 …ばっかじゃねえの、と毒づいてみせるのは青春切符片手の上田駅での春の出来事。
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映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
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