二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)
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おはようございます。
お仕事行ってきました―。
今日は、できたてほやほやの、新作!!
――――って、仕事先で創ったわけじゃないよ。そんなのは無理だよ。ww
とにかく。
やっぱり、同級生ネタは楽しいです。(笑)
これはネタがネタなので。
期間限定とさせていただきますよー。
期限は、年内!
…と言いたいところですが、それはあまりにも期間が短すぎるので。
来年の1月いっぱいまで、展示します。
――――その後は、非公開。
イベントでもあれば、展示することもあるかもしれません。
ということで、よろしかったら、つづきへどうぞ。
ちゃおちゃお。
「年末の大掃除」
2009.12.25.
ばんっ!!
「質問です!! 今日は何日ですか!!」
突然、物理部のドアを開けたのは、見慣れた姿。
「――――夏希先輩。すいませんが、もう少しそっと開けてください」
ドアの修理費が、高くつくんですよー。
弱小部活動の一つである物理部部長の佐久間 敬(17)は、まず初めに、そう言った。
「あ、お疲れ様です。夏希先輩」
今日は、なんのイベントですか―。
もはや、夏希の行動に驚く気力もなくなったのは、小磯 健二(17)。
「―――――――」
その横で、自前のパソコンを持ち込んで、趣味のプログラム作りをしていたのは、池沢 佳主馬(17)。その耳には、黒いイヤホン。――――聞こえちゃいねえ。
三者三様の、物理部トリオを見て、篠原 夏希(18:属性 女帝)はぶるぶると震えて見せた。
「――――――いいから、さっさと答えなさい!!!!!!」
女帝のお叫びは、まさしく一喝と呼ぶにふさわしかった。
「基本的に、物理部の部室が汚い。――――これに、異議はないわね」
こくん。
夏希の蹴りとゲンコツと打突で。三者三様の身体の一部が、痛みと赤みを帯びていた。
誰だよ、こんな女に攻撃力を持たせたのは!!
親族一同の顔を思い浮かべて、心当たりが多すぎることに、佳主馬は絶望した。
「では、その次。――――今は年末だということも、わかっているわね?」
「「「?―――――はい」」」
何を、いまさら?
物理部トリオの3人ともが、クエスチョンマークを顔に浮かべて返事した。
珍しいことに、要領と勘のいい佐久間までもが疑問符を隠さない。
よほど、師走のガチで忙しいバイトで一杯一杯だったのだろうか。
「――――なのに、どうして、誰からも部室を掃除しようという案が出ないの!!!」
他の部室は、もうやってんのよ!!
すっと夏希が取り出したのは、生徒会に提出された美化委員からの報告書。
大きく、赤文字で「未」と記載されている。
やばい…・。
いまさらながらに、女帝が来たことの意味に気づく。
女帝の名前は伊達ではない。―――彼女は、受験によって引退したとはいえども、久遠寺高校の生徒会長を務めた女傑である。――――教師連中から、言われたのであろう。
物理部のカオスについて。
「今日は、これから、部室の大掃除です! 終わるまでは、家に帰さないからね!!」
覚悟しなさい!!
びし!!…と、夏希がまるで長刀か竹刀を首元に押し付けるかのように、手にした書類で宣言した。
あああああああああああああああああ!!!!
それは、物理部における死刑宣告と同義です、夏希先輩!!(号泣)
「とりあえず、掃除用品を借りてくるわよ。佳主馬! 荷物持ち!!佐久間くんと健二くんは、部室でおおざっぱにかたずけておく!! 小物中心でいいから」
さ、動いてちょうだい!
パン、と手を叩いて、女帝様は命令を下しました。
残るのは、下剋上を果たす元気も残っていない、トランプの兵隊たち。
「「「はーーーーーーい」」」
かくして、年末の大掃除作戦は発動されました。
「なんだ、これ!!」
「――――いつのだろ? このプログラム? 先輩のかな?」
カオスの蓋は、開けるもんじゃない。
整理整頓のために、物理部に残った佐久間と健二は、開始10分でそう思った。
それはもう、出てくる出てくる。カオスの塊。
壁に貼り付けられてた、黄ばんだ紙には、意味不明のフランス語での注意事項。
無造作に束ねられていたファイルの中からは、佐久間や健二、部員でもないのに物理部に常駐している佳主馬の文字ではないプログラムが発見されたり。
バグってないか? ひそかに。
――――バグってるな。これ。
ひそひそと、二人で話してみたり。―――そして、ゴミ箱へポイ。
「あ、こんなところに、新しいメモリはっけーん!!」
らっきー。
未開封のUSBメモリーを見つけて、喜んでみたり。
「うわあ。マジでこんなところにあるし。――――もう終わってるのに―」
締め切りの済んだ、レポートの完成原稿が見つかったり。
当日みつからなくて、もう一回印刷・製本したんだよな、これ。
遠い目で、過去を振り返ったり。
悲喜こもごも。
「あああああ、ケーキ屋さんのクーポン券!!」
ゲット!!―――って、今日までじゃないかああ。
掃除が終わって帰る頃には、ケーキ屋が閉まってるだろうという事実に、佐久間が絶望する。
「あ、佳主馬がないって叫んでた食玩、発見」
地味に、造形の好きな佳主馬の無くしたモノが発見されたり。
あーあ。肢が欠けてるや。―――――泣くかな、佳主馬。
「――――ちょ、ちょっと。これ見ろよ」
笑いをこらえるようにして、佐久間が出してきたものは。
どこにあったのか、久遠寺高校に入ってから、ため込んでいた写メ類の現像写真。
「うわ、懐かしい!!」
「だろ、だろ!!」
現像した後、アルバムに張り付けてもいない写真の数にワクワクしながら、手を伸ばした。
出会った頃の写真を見て、たった一年前なのに、お互いの顔が幼く感じられることに気付いた。
変わってるつもりはなかったのに、意外と変化があったことに驚いた。
「この時ってさ、まだ佳主馬が、物理部に遊びに来てない頃だろ」
「そうそう。あいつが、一匹狼してた頃な」
「あ、これ。夏の体育のじゃね? よく撮ったな―。クラスの女子が配布してたの貰ったんだったよな、確か」
さすがに、佳主馬のファンはそのへんの根性あるからなー。
海パン姿で、プールサイドに立ってる佳主馬が、写っていた。
「――――健二は、カナヅチだからな。――――真っ白な顔して、息絶えそうな表情でうつってんだよな、これ」
スポーツ万能の佳主馬との対比にいいよな、この姿。
ほっといてくれ!
運動神経には、自信がない健二がいった。――――他にも、自信のないものはあったりするけどもね!!(泣)
「―――――楽しかったよな」
「―――――ああ」
楽しかった。
お互いに、満足した日々であったと、言い切った。
「また、一年よろしく!」
「こっちこそ」
にひひひひひ。
照れながらも笑いあった。
きっと、ここにいない佳主馬も同じことを言うんだろうな。
ぱちぱちぱちぱち。
拍手の音が、入口から聞こえた。
「――――――あつい友情、おめでとう」
地獄の釜の蓋が開いた音のような、そんな声。
ぎぎぎぎぎぎぎ。
背中から、だらだらと汗を垂らしたような気分で、振り返った。
「…で? 言っておいた整理整頓は、どこまで進んだのかしら?」
――――Anser.me.
答えをちょうだい。―――そう云いながらも、怒れる視線は答えを知ってはいませんか。
言葉にできない、ガマの蛙が二匹、汗を絞っている。
だあら、だあら、だあら。
なんだか、擬音が自分たちを馬鹿にしている気がする。―――――気のせいだ。
荷物持ち中の佳主馬が、なんだか馬鹿にしたような目線を、こっちに向けている。―――気のせいじゃない。
ええい、おまえだって、居残ってたら、絶対に同じことしてたくせに!!(泣)
鬼軍曹ならぬ鬼女帝の、再びの御命令であった。
とりあえず、踏まれた足と、叩かれたほっぺが痛いです。先輩。
カオスは、いま全滅宣言を受けている。
結局、掃除が終わったのは、とっぷりと日の暮れた21時すぎ。
女の人である先輩を駅まで送った後、男三人でラーメンを食べに行った。
「あ―――。―――――――――疲れた」
ぐったりとしてるのは、体力のない健二と佐久間。
拳法も趣味だという、身体づくりに余念がない佳主馬だけが、気にせずにラーメンの替え玉を依頼している。
ずるずるずる。
「まあ、一回しとけば、次はさすがに来年だろ」
年に一回の大掃除っていうからな・
「だよね」
ははははは。
年に一回でも、しなきゃいけないことが苦痛だと、乾いた笑いが言っていた。
だって、身体がバッキバキなんです。―――明日は絶対、筋肉痛だ、これ。
「いらないものや私物の整理を、こまめにしとけば掃除は大変じゃないっていうぜ」
母さんが言ってた。
佳主馬が、ひとごとのように言ってた。
「「一番、私物の持ち込みの多いおまえがいうな!!」」
pcと、食玩。趣味のプログラムの組み立て用の参考資料まで、佳主馬が持ち込んでいる量は半端じゃない。
とりあえず、参考資料は置き賃として、二人も読ませていただいていますが。
「まあ、けんかはよそう」
体力が持たねえわ。
おう!
元汚部屋の住人達は、なかよく言いあった。
そして、数日後の年明けた後、再び汚部屋と化した物理部のカオスに、女帝へと再度のご注進がいくのは、お約束に近かった。
「だから!! 掃除をしなさいっていったでしょ!!」
―――――――→ 振り出しに戻る。
了 by御紋
呟きのネタを頂いて、御紋風味に味付けました。ありがとうです。(笑)
ちなみに、これは期間限定です。
サイト上げたのが中途でしたので、 来年1月一杯までの展示とさせていただきます。
ちなみに、設定はコピー本の「久遠寺高校の日々」と一緒ですよ。
楽しいんだ。同級生トリオww
ではでは。
汚部屋へと逆戻りした物理部の本棚。
そこには、新しく買った赤いアルバムが一冊。
中には、大量に張り付けた写真たち。
――――君たちにあえて、ありがとう。
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映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
こちらでは、二次創作を展示させていただきます。
著作権は御紋にありますので、個人で楽しむ以外に、ネット他に使用することはおやめください。
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御紋の生息地は、ついったです。
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