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二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)

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ショタ好きでさーせん。



すいません、今日の電波行きまーす。
妄想→夢想。

勘弁してくださーい。




夢もどきな健二さんの兄がいます。
(病弱・没)

健二さんはランドセル担いでます。
お兄さん大好きっ子です。

泣きつつ書いた。



「哀しくて美しい人」


 続きから、どうぞ。



2010.02.15. 誤字修正^q^  追加あり。


「哀しくて美しい人」

                             2009.02.13.

 

 

白い病院が、怖い。

 白い、白い、あのヒトが怖い。

 ―――――穏やかに笑って、息を止めて死んでいった貴方が。

 

 

「お兄ちゃん」

 からり。

 通い慣れた病室の入り口。手すりの上にある消毒用のアルコールは、まだ小さかった健二には手が届かなかった。

 代わりに、看護師に言われたように近くのトイレで手を洗ってから、健二は大切な人の元へと駆け寄った。

「今日は、元気だったか?」

 くしゃくしゃと、健二の大好きな兄が健二の頭を撫でた。

「健二の髪は、柔らかくて気持ちがいいな」

 にこりと笑顔を浮かべた兄は、昨日見た姿よりも細くなってみえる。

鼻についたその匂いが、兄の零した血の匂いだと、知ったのはいつだったろうか。

担いでいたランドセルをおろして、兄に今日の学校での出来事を語った。

「テストが返ってきたんだ。ほら」

 唯一、100点だった算数のテストを見せる。

「おお、やったね」

 兄はもう一度、健二の頭を撫でた。

「で、国語とか理科とかのテストは?」

 あるんだろ?

 ランドセルの奥で、丸めて詰め込んである先生のコメント入りのテストについて、兄が尋ねた。 

 見せてみろよ。

 にやにやと、兄が健二に言ってくる。――――兄の頼みなら、何も断れない健二だということは知ってるくせに。

「ん」

 カサリ。

 健二が黒のランドセルから取り出した、薄っぺらい皺だらけのB4の用紙を兄が広げていく。

「あ――あ」

 兄が呆れた声で、呟いた。

 『算数だけではなく、ほかの教科も頑張ってください』と書かれた健二の理科のテスト用紙は、残念な点数しかなかった。

「…だって」

 言われるんだろう健二へのお小言に、いいわけが出そうになった。

「健二。――――おれは、言い訳は聴きたくない」

 だから。

「今度は頑張れよ?」

 兄は笑って見せた。

「――――あのね」

「ん?」

「ボク、…なりたいものがあるんだ」

 もじもじと、誰にも言ったことがない夢を、兄に語った。

「秘密なんだけどね、お兄ちゃんにだけ教えてあげる」

 兄の病室は個室で、誰も聞くものはいなかったけども、健二は恥ずかしくて兄を手招いた。

 面白そうな表情で、兄が側に寄ってくる。

 その痩せて目の下に皺の寄った兄の頬の後ろ。耳元に唇を寄せて、小さな健二の手をピンと立てて、健二は呟いた。

「お兄ちゃんと一緒の高校に行きたいんだ」

高校の途中で発病した兄の部屋の物置で、クリーニングにかかったままの久遠寺高校の制服がかかっていることを、健二は知っていた。

いつか、兄のようにその制服を着て、よくわからないけども兄が家へ連れてきていた友達のように「物理部」とかいう部活に入って、兄のように楽しい高校生活を送りたいんだと。

 そう決めていたのだ。

「僕じゃ、無理かなあ?」

 呟いたあとの健二に、兄がなにも言ってくれなかった。不安になった健二はつい駄目だったろうかと、兄に訊いた。

『――――――――楽しみだな』

 そう答えた兄は、その10日後に眠りに就いた。

 やせ衰えていく姿を、健二には見せたくはないと言ったのだと、母は言った。

 再び健二が兄と会えたとき、その瞳は閉ざされていた。

 

 

 

「お兄ちゃん」

 ぽつりとつぶやいた健二の言葉に、いつもの兄の言葉は帰ってはこなかった。

 

『健二は、いつだって頑張れる子だろ?』

 

そう言って、健二の頭を撫でてくれた兄の温かな手が、恋しかった。

 

 

                                            
                    了 by御紋

 

 …今日の妄想というか、夢想。www

 ごめんなさい、捏造しました。

 リズムさんの新曲。「ツナイデテ」の歌詞で降ってきましたww。

 生きるということ、逝きるということ。――――御紋にとって、それは「≒」であって、「≠」です。

 夢もどきですが、健二さんのショタが書きたいというのと、兄(病弱。没)のいる健二さんも王道だろうという思いからでありました。―――愛の日の前に、あげるもんじゃないですね。すいません。

 

 あ、もうバレンタインなっちゃった。


                   ――――――2010.02.15

 

 

 

 「―――――――あ」

 

 整理していた昔の荷物の中から、こぼれたものを見つけた。

 零れたモノは一枚の写真。

 

 映っていたのは、たった一人の、愛しかった兄。

 

 

 

「あ。――――――ああああああああああああああ!!」

 

 

 一目見て叫び泣いた健二の思いが、泣いた後から押し寄せた。

 

 

―――あのひとは、まだこれほどに幼かったのだと。   

 

 

 兄の年を追い越した健二は、そこに映るまだ高校生だった兄の姿をみて、久しぶりに泣いた。

 

 

 

 

 

 

 泣き声を聞いて慰めに来たのは、いま、愛おしい人。

「健二さん」

 赤子のように泣いている健二の姿を見て、キスでなだめた恋人に何を言えば伝わるだろうか。

「――――大好きだよ。アナタが」

 

 キミに愛されているからこそ、喪った人を憐れとおもうのだなど。

 これほどの愛を知ることない若さで逝った兄を憐れとおもうなんて。

 

――――それは、生きているものの傲慢でしょうか。

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活字中毒の自覚ありです(笑)。
映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。

こちらでは、二次創作を展示させていただきます。
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