二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)
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こんばんは。
私の大好きな彼女が、叫んだ。
「ワンピが見たい」と。
スモーカー大佐のちびはいいよねと、御紋は言った。
…結論、
御紋初のワンピ挑戦。――あの偉大な作品に挑む日が来ようトハ。(がくぶる)
妄想は好きですか? 御紋は好きです。(きっぱり)
「ちびのスモーカーとルフィのじいちゃんがどっかで会ってたらいいのに」
元ネタはこれです。
興味のある方は、つづきからどうぞ。
「鐘の音は鳴り響く」
22年前のことだ。
終わりと始まりの町とよばれるこのローグタウンは、その港から中央広場にいたるまでの街道のすべてに人が溢れた。
たった一人の存在――――海賊王と呼ばれた男。
ゴール・D・ロジャー。
その男の死を見るために、駆け付けた人々によって。
『オレの財宝か。欲しけりゃくれてやる。――探せ、この世の全てをそこに置いてきた!!』
そして、時代は動く。――――――――大海賊時代へと。
その全てを、彼は見ていた。
今では、大佐の地位に就き、この町を海賊どもから守る海軍の一人。
しかし、まだ幼かったその頃。
――――忘れることも出来ぬその死にざま―――その生きざまを。
スモーカーも、また見届けた者の一人であったのだ。
その両手に掲げられたその枷。
常にその体に向けられている、海軍の兵士のもつ槍の穂先。
そんな全てが、一切の意味を為さぬほどに、その男は堂々と歩いていた。
人ごみをかき分けて、ようやく拝んだその男は、王者のように歩いていた。――――まさしく、海賊の王と呼ばれるにふさわしく。
震える身体が、敬意と呼ばれるべき類のものによったものであったことは、大人になるにつれて理解した。
身体を貫いた二本の槍が、交差してその息の根を止めるまで、いや止めた後もなお、その顔には笑みが残っていた。
何を思って笑った。―――何を信じて、笑った。
答えを知る者は、もういない。
いつもの帰り道。
大通りを通って帰るその道で、スモーカーは一人の男を見た。
白くなりかけたその髪は年いく者のものであったが、その鍛えられた肉体は、そのようなことはなく、大人の男としての貫録を思わせた。
「…どうした、の?」
何故か声をかけた。
身体が大きいだけの人間も、歳をとって髪に白が混じった人間も、剣を習うスモーカーにとってはそれほどに怖いものとは思わなかった。―――道場には、そんな年齢の者もよくいたからだ。
細く煙るような雨が降っていた。
その人は、傘をさすわけでもなく、一枚のコートだけを身体にかけて、大きな酒瓶を持っていた。
その口には、赤い火を灯した葉巻が一つ。
ふ――――――――――。
吸い慣れてはいないのだろう、不味そうな顔をして、その人は紫煙を吐いた。
「―――――――弔いの、鐘は鳴ったか」
「…え?」
げほげほと、ひとしきりせき込んだ後で、その人は尋ねてきた。
「鐘じゃよ。――――――――海賊王の死は、いつ弔われたんだ」
その大きな身体で地に咲く小花を隠すようにして、その人は二度、問うた。
まだ、海賊王―――ゴール・D・ロジャーが死んで、日は経ってはいなかった。
まるで見せしめであるように、海賊王の死体はそのまま処刑台に数日残されていた。
子供は、そこを通るんじゃないよ、と八百屋のババアがうるさく言っていた。
あんなものは、子供が見るべきものじゃないと言って。
それでも、スモーカーは今日はそこを通って帰った。
予定よりも早く、海賊王の身体は海軍によって回収されたからだ。
いわく、もはや見せしめとしての意味がないと。
あの最後の海賊王の言葉――――それによって、訪れたのは海賊の横行。
間違いなく、あの一言によって、海軍は破れたのだ。――――海を平和に治めるべきものとして。
「鐘は―――」
弔いの鐘は、鳴っただろうか、あの日。
「分からない。」
―――――人の歓声が多すぎた。
鳴らされるはずだった、鎮魂の鐘はあの日鳴っていたのだろうか。
生まれたモノは狂乱。――――――勇み足で、海へ向かったものは多く。興奮にはしゃぐ者の内で誰が聞いたか、あの偉大な王の死を悼む鐘を。
カ――――ン。
カ―――――ン。
鐘の音は細く堕ちる雨の音に滲むように、広場へ届いた。
「――――――眠るがいい、ロジャー。――――――――もう、お前の全ては終わったんだ」
男は、小さく呟いて、手に持っていた酒瓶を傾けた。
雨に流れるように、琥珀の液体が地に落ちた。―――――世界で一番有名になった処刑台…ゴール・D・ロジャーの死んだ場所に向かって。
「――――――知り合い?」
あの海賊王と。
訊いた声は、小さかった。
まだ幼かった自分には、海賊王を知っているようなそぶりをみせる、男が怖かった。
海賊なのだろうかと。
密かに震えようとする身体を、一生懸命に抑えていた。
ほう。
男は、スモーカーのその虚勢を眺めて、面白そうに笑った。
「―――いい質問だ、坊―主」
だから、教えてやろう。
もう亡くなった戦友を、黙祷して送った男は語った。
「アレは、――――馬鹿で愚かで、だが偉大な――――――俺の、犯罪者だ」
その体にかけていたコートに、海軍のシンボルが刻まれていたことを、スモーカーはようやく気付いた。――――――そして、中将の腕章にも。
―――――ガ―プ中将、こちらでしたか。
遠くから駆け寄ってきた海軍の兵士が、その男を連れていった。
スモーカー一人だけが、その場に残っていた。
―――――鎮魂の鐘は、もう鳴り終わっていた。
了 by御紋
んん? ちょ、爺ちゃん? あれ? 問題発言してったあああああ!!?
ばかなああああああああ。
…はい、凹さんに約束した妄想。―――処刑場でロジャーを看取ることができなかったジイちゃんが、数日後にロ―グタウンでひっそりと黙とうしてるのをサ、ちびなスモーカー大佐がとおりかかって「なにしてるの?」とか聞いてるといいなあとおもってましたなう(呟き抜粋)。
――――期待にこたえられてるのか自信がない。
映画館でもらった0巻を見る限り、ガ―プさんは当時故郷(東の海)に居られたようです。
・・・行ける! おんなじ東の海にいるんだ、ローグタウンまで中将の爺ちゃんなら、どんなことでも出来るよね、という思いから一人で妄想した次第。
――――とりあえず、これをどのようなCPでとられるかが戦々恐々。
いいよね、ちびスモーカー。(どこまでも、ショタであr)
その日の鎮魂の鐘は、ガ―プが鳴らさせたもの。
――――自ら捕まえたその相手を、どうして悼まずにいられようか。
時も、傷みも、超えてなお。
辿り着く未来こそを、信じて生きていくのだとしても。
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映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
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