二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
あけまして、おめでとうございます。
さて、先年はおせわになりました。
きっと今年も、お世話になることでしょう。(笑)
今年もよろしくおねがいします。(ぺこり)
では、2010年初のブログは、お正月を記念しまして、ss(期間限定)であります。
「小磯家の正月」
よろしければ、続きからどうぞv
「小磯家の正月」
2009.12.27.
「明けまして、おめでとうございます」
年越しを一緒に過ごしてから、二人で休んだのだけども。―――それでも、今日の挨拶だけは、やはりこの一言だろう。
「はい、あけましておめでとう。健二さん」
いつもどおり、早々と台所でお雑煮の準備をしていたのは、小磯 佳主馬(旧姓 池沢:21歳)。
愛用のエプロンをつけて、ちゃかちゃかと、出汁のよくきいた匂いをさせたお雑煮つくりに励んでいます。
愛妻のためにと、準備したのは豪勢なおせち。
デパートで売られている何万円ものおせちなんかには負けません。
陣内水産から購入・お取り寄せした海の幸。信州は上田に発した山の幸。中には、特別に契約した無農薬野菜の農家から納めてもらった逸品もある。
年の終わりからくつくつと、煮込んでおいた黒豆だって、皺ひとつつくることなくふっくら美味しく炊けてます。
「うわあ、綺麗なおせち。すごいですね、佳主馬さん」
真っ赤な顔して、その完成作品を褒めて見せたのは、小磯家の一人娘、小磯 健二。(高校2年・16歳・人妻)――――――――佳主馬の最愛の妻です。
「うん。健二さんのためのものだからね。頑張ろうと思えるんだよ」
さらりと、笑顔で述べる佳主馬。
―――――見事に、愛妻のためだけと、言い切っています。
「佳主馬さん」
「健二さん」
きらきらと、瞳が輝きだす新婚の二人。―――の間に訪れるのは、お約束。
「あけましておめでとう。健二ちゃん。――――――婿どの」
小磯家の姑。
――――健二の母で、…………………………………佳主馬の天敵。
「あ、え…お、お母さん。―――あ、あけましておめでとうございます」
わたわたおたおたころころ、ぺこり。
いつでも、突然始まる新婚ムードに乱入する実母の姿に、健二は今日も挙動不審になっている。
「――――明けまして、おめでとうございます。――――――――お義母さん」
明けなくても、良かったものを。
真っ黒な本音が、新年の挨拶のバックに見えた。―――ただし、健二にだけは見えていない。
証拠に、姑は佳主馬の目を見て火花を散らしているし、その後ろに居る舅は、びくびくしながら視線をそらしている。―――――――パパ、頑張って。
「あ、そうそう。―――――はい、健二ちゃん。お年玉よ、どうぞ」
「え? あ、ありがとう、お母さん」
結婚したのに貰えるとは思ってなかったお年玉に、健二が目を輝かせた。
わあい、何買おうかな。
うきうきと、貰ったぽち袋を抱えて、嬉しい悩み事を早速開始。
可愛いなあ、と思いつつ。
一気に和んだ台所の空気が、次の瞬間に凍りついた。
「ああ、そうそう」
ごそごそと、姑が懐に手を入れた。
――――嫌な予感。
「はい、これ」
どうぞ。婿どの。
いい笑顔で、姑は佳主馬へと差し出した。―――ー―えらく可愛いデザインの、ぽち袋を。
「…婿どのにも必要でしょう? ―――――お年玉」
ありがたく、頂いときなさいな、専業主夫。
優越感とあざけりを半々にした呟きが聞こえた。
べきっ。
「あらあら、あなた。何してるの、せっかくのお正月用のお箸が折れちゃったわよ」
婿と姑の会話を聞いてしまった不幸な舅が、テーブルの上に用意してあった箸を握りしめたまま転んでいた。
慌てて舅に近づいた姑は気付いていない。――――真後ろで、大きな菜箸を折り曲げた婿の姿を。
「うわあ、佳主馬さんもお年玉もらえましたねえ。よかった」
ほわほわあ。
何も気づかない一人娘は、ただ純粋に喜んでいる。――――年収一億を超す佳主馬に与えられたお年玉(おそらく五千円札一枚)を。
――――まて。成人した自分に、五千円。――-――姑にだけは報せてないとはいえども、このOZの英雄に与えられた屈辱。――――耐えろ、耐えるんだ、佳主馬。
まだ、自分は耐えられる。
ぶるぶると屈辱感に耐えて、佳主馬は一生懸命に自分を立て直している。
視界の端では、全てを知っている舅が姑に謝るようにと言っている。
もっとも、まともにその理由を話せてないので、姑は聞き入れる気はないようだが。
「―――――健二さん」
「なあに? 佳主馬さん」
首をかしげて、健二が訊いた。
「――お年玉も頂いたし、新年の初詣に行こうか?――――二人で」
夜明けまで。
最後の一言は、姑の耳にも届くように。――――佳主馬は言った。
がたっ。
椅子を動かす音が聞こえた。
「――――一緒に初詣に行って、初売りを廻って、初デートをしようよ」
夜明けまで。
最後の一言は、強調した。
「うん!!」
素敵ですね、佳主馬さん。
佳主馬の愛妻は、心からの笑顔でそう言った。
――――嗚呼、癒される。
この笑顔のために、自分は婿入りを決意したことを佳主馬は思い出した。
―――――そして。
「―――それでは、お義母さん。お義父さん。――――――行ってまいります」
今度は、佳主馬の方からあざけりの笑みを浮かべて姑に挨拶した。
雑煮とおせちはくれてやるから、健二さんとのデートをじゃましないように。
本音が、その怪しい笑顔に潜んでいることはよく分かった。
姑はぎりっと歯をかみしめ、舅はそんな二人をはらはらとした表情で見つめた。
「いってきまーす」
佳主馬さんとデート。初詣。初売り。初デートvvvv
うきうきとした声と表情で、健二が便乗して、お出かけの挨拶を述べた。――――黒い婿と姑の会話には、一切気づいていない。
「「行ってきまーす!!」」
小磯家の玄関を、新婚夫婦が出発した時、その婿の手はガッツポーズが作られていたとかいないとか。
「あ、の!! くそ●●●婿が!!!」
「――――――――――――――――(違うんだけどなあ)」
残された小磯家の台所では、綺麗に整えられたおせちとお雑煮と鏡餅が、荒れ狂う姑と舅を見守っていたとか。
それが、小磯家における初婿姑合戦の、出来ごと。
了 by御紋
伏字なのは、コピー本で分かるはずww。
にょ健二さんは、小磯健二さんです。――――男名でもにょ健二さんです。(きっぱり)
婿入り佳主馬 VS 小磯家の姑
この図式こそが、「第一次小磯家ウォーズ」。
コピー本の設定をそのままに書いてみましたww。笑ってやってくださあいww。
こちらは、まさに期間限定。一月一杯にて展示は終了いたしますよ。
だって、お正月ネタだもの。
去年はお世話になりました。
今年もよろしくです!!(笑)
健二さん。今年のお願い事は決めたの?
初詣の人ごみの中で、佳主馬が健二に尋ねた。
はい!!
今年も、皆となかよく暮らしていきたいです。――――佳主馬さんとも、ね。
頬を染めて応えた愛妻に、人ごみの中でキスをしたのは、新婚として間違ってはいないはずだ。
HAPPY NEW YEAR!! ――――――――今年もよろしく!
TrackbackURL
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
こちらでは、二次創作を展示させていただきます。
著作権は御紋にありますので、個人で楽しむ以外に、ネット他に使用することはおやめください。
(二次配布、禁止ですよ)
御紋の生息地は、ついったです。
(ツイート非公開:アカウント → gomonn)
フォローはご自由にどうぞv