二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)
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こんばんは。
間が空きましたが、ようやく完成しました。
久遠寺タウンOZ物語り(仮)!
…wんにねだったイラスト仕上げが完成する前に終わっても―た。
――――待ってる。待ってるよ。wん!!!
とにかく、いきなり第二部完了。
第一部は、初期ケンジの暴走による急な終了でしたが。
第二部は、どちらかというと健二さんの成長?による急きょ終了でありました。
…仮ケンジのターンがない。
―――別にいいか。…OZ森で予定あるしな。出番。
とりあえずは、はっちゃけ初期ケンジのお話はこれにて終了です。
希望があれば、また書くかもですが。
とりあえず、カズケンな長編書くから、しばらく待って。ww
特殊を通り越して、捏造アバター物語りでしたが、最後までお付き合いしていただきありがとうございました。
またの御縁があることを期待しています。
では、久遠寺タウンOZ物語り(仮) 第二部⑤ 【完結】
「兎熊の仲…?」
つづきからどうぞ。
久遠寺タウンOZ物語り(仮) 第二部:⑤ 〈完〉
「兎熊の仲…?」
『犬猿の仲』ということわざがある。―――意味は、嫌悪。特定的な理由が無く、ただなんとなく許せない、気に入らないことを指すらしい。
 だが、もしもその対象となるモノがウサギとクマであった場合、意味はどう変化するのだろうか?
 その質問が、昨日の健二に出されていたなら、健二は「知るかそんなもの」と答えていたはずだ。
 だが、その質問が今日、現在の健二に出されていたなら健二は答えを用意することが出来る。
すなわち。
 
『――――――全くもって、相容れない』
―――嫌悪というよりも、憎悪と呼びたくなる意味になるにちがいない。
空気が痛い。
 本気で、鳥肌立ってるんですけども。
 身動き一つとるのも、命を縮める行為になるにちがいないと健二は思った。
「――――なんで、いるわけ。――――ここに」
「―――――佳主馬のお使い」
 初期ケンジのいかにも「存在してることが罪悪だろてめええ」的な発言を流して、返答したのはウサギを模したアバター:キングカズマであった。
「キ、キングさん!?」
 ばたばたと短い手足を動かしながらも、キングに抱え込まれたままの仮ケンジが声を上げていた。
 気のせいでなく、その顔は赤い。
「ケンジさんを、またいじめてたのか。初期ケンジ」
 悪質…。
 嫌そうに顔をしかめたウサギの顔に、深い皺が浮かんだ。
 ぎゅ―――――――――――。
 しっかりと仮ケンジを抱きしめたその姿は、どうしようもない執着心のあらわれか。
 ―――――凸凹コンビ、だな。
 見つめながら、健二は思った。
 あ? 性別? ――――どうでもいいわ、そんなの。
 夏の初めに現れた規定外の性格をしたアバター2体のおかげで、若干健二の頭の中から、常識という言葉が蒸発しかけている。
 あれは、不思議生命体不思議生命体。――――そう唱え続けた夏の日々は、健二から大事なモノを奪っていったらしい。
「いじめ?…失礼な。これは愛情表現でしょ?いわゆる仲間というやつに対する」
 はっ!
 …確かに、鼻で嗤ったぞ。こいつ。
 初期ケンジの不遜な態度に、健二が退いた。
 ぜったい、仲間という言葉の認識に誤りがあるはずだと、健二は思った。たぶん、初期ケンジのもつ辞典には、「仲間」と「下僕」が同じ項目のなかに並んでいるはずだ。―――すなわち、【玩具】という一つの括りのうちに。
「失礼ですね。パパ。その括りには、ちゃんとパパの名前だって入ってますよ」
 健二=初期ケンジの玩具。
 嫌なことを言われた。―――――知りたくなかった真実だった。
 っていうか、また心を読まれている。―――――いや、鉛の箱。頑張ってくれ。
 必死に、健二は今日の嫌なことを心の奥にある秘密の道具箱に終いに行った。――――ESPを通さないと言われている鉛で作られているその道具箱に。
「――――まだ、呼ばないのか。お前は」
 キングが問うた。
「――――昔のように、マスターとは…」
「うるさい、馬鹿キング!!」
 おまえにだけは、いわれたくはない!!
 憎しみ。怨み。――――――鮮烈なまでの気持ち。
 初期ケンジの表情をのぞいた健二が、不思議な表情を浮かべた。
 目の前で憎しみにとらわれている「一人目」であるアバターは、強い感情を浮かべている。
 ――――まるで、生きているようだ。
 不思議な生きもの。
不思議な生きもの。
 突然現れて、健二の生活に入り込んできた。
 「一人目」と「二人目」。――――――不思議な、イキモノ。
「な、なんですか。パ、パ?」
 突然、初期ケンジの顔を覗き込みだした健二に対して、驚いた声で初期ケンジが反応した。
「け、健二さん!!?」
 同じく、キングに抱え込まれたままだった仮ケンジも動揺の声を漏らした。
「――――――――――――――」
 丸い丸い、黒い瞳。その真っ黒な瞳は、何を見つめていた?
 丸い丸い、黒い耳。その耳は、誰の声を聞いていた?
 丸い丸い、卵のようなすべすべとした肌。健二によく似たその顔は、いつから。
―――――こんなにも、涙をこらえて嗤っていたのだろうか。
「…初期ケンジ」
 ぽそり。
「…仮ケンジ」
 ぽそり。
 健二が呼んだ。
「は、はい」
「はい、なんですか?健二さん!?」
 いつにない、健二の様子に二体のアバターは警戒している。
「――――帰るよ」
力任せに、初期ケンジと仮ケンジを回収した健二は、一人だけあっけにとられた様子でそれを見ているキングに会釈をした。
「ごめん。でも、―――ウチの子たちが泣きそうなのをほっとけないので。帰ります」
 ごめんね。また、仮ケンジと遊んであげてね。
 抱えられて混乱していたアバター二体が、「ウチの子たち」と呼ばれた瞬間に大人しくなった。
 初めてだったからだ。
 健二が、初期ケンジと仮ケンジのことをそう呼んだのは。
「さ、今日の散歩はもう終わりだ。――――お昼寝でもしようか」
 すたすたと、健二は歩いていく。――――一人と二体のアバターが住む我が家に。
「け、健二さん!!」
 うるうると、感情表現の極端な仮ケンジが泣きながら返事をした。
「―――――」
 初期ケンジは返事はしない。ただ、小さく頷いて見せただけだった。
さあて、今日の夕飯は、こいつらの大好きなハンバーグにでもしましょうかね。
ただの気まぐれだと言い切れないほどに、被保護者たちを見ているのだということが、健二にはそろそろと理解出来てきていた。
いいかげんに、海外出張中の母さんと父さんに暑中見舞いのはがきを送ろう。
「親愛なる父と母へ。
  どうやら、僕は。―――弟のような二体の不思議な生きものが、それなりに大事なようです。
                                   健二  」
了 by御紋 〈第二部 完〉
思いがけなく、第二部終了www
 重い話は書きたくないです。wwwギャグが好き。
 ちなみに、この久遠寺タウンには佳主馬もいるよ。理一さんもいたwww
 だが、書き終われそうにないの(笑)で、ここで終了しよう。―――なぜなら、新しい長編ネタにチャレンジだからである。
 ギャグといいつつも。三人ケンジの救済の話になりかけていたこのシリーズ。
不思議なもので、御紋の中で悲鳴を上げていた初期ケンジの鬱憤がこれで晴らされてくれたらいいなと思ってみたり。
もしかしたら、第二部の後日版があるかもしれないし、ないかもしれないが。www
とにかく、思いがけなく長くなったこのシリーズでした。
ちなみに、キングはやはり多忙な少年実業家の佳主馬のお手伝いで、お使いに生かされてる最中に公園で遭遇した次第。
 ――――――かずけん、になるか微妙な展開だったから。まあ、よしとしてくださいまし。
 では、お付き合いありがとうございました。(ぺこり)
それは、昔の物語。
 貴方も忘れてしまった過去。
 
 僕は、あなたの片割れでした。――――あなたの半身でありました。
毎日を共に過ごしました。毎日、あなたの思いをこの手で抱きしめていました。
喪われたその過去の中で、僕があなたを守りたかったのだといったら、あなたは笑うでしょうか?
 重い孤独と哀しい闇に沈んでいたあなたを、守りたかったのだといったら。
 ―――あなたは笑うでしょうか。
囚われたその牢獄のような空間の中。
 ラブマシーンと二人。
 真っ白な空間で、死を迎えました。
――――――ぼろぼろに壊れて、散らされて、破棄されたその記憶。
忘れられないのです。
 この手が、あなたを殺すためのカギを持っていた。
 この手が、あなたの守ろうとしたものを奪おうとした。
そして。
あのウサギ。――――あれが、僕を殺した。
 
 帰りたかったのです。還りたかった。
たった一人、貴方のもとに。
 守りたい人のもとに帰りたかった。
―――――――たとえ、そんな僕の思いが無意味なほどに、あなたは強くなっていたのだとしても。
誰でも無く。
 ただ、僕自身のために。
貴方の傍に、
――――パパ。
 小磯健二のもとへ帰りたかった。
 ―――――あなたのもとに、かえりたかった。
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映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
こちらでは、二次創作を展示させていただきます。
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御紋の生息地は、ついったです。
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