二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
名残の雪は溶けやすくて嬉しい。
寒いのは、嫌だけども。
春っぽいカズケン物語り(ほぼ独白)を投下。
うん、風味ですが、甘味多めです。^q^
これくらいなら、まだ丁度いいな、あたし。
「 春が来るよ 」
2010.03、11.
春が来るよ、健二さん。
春が来るよ、佳主馬くん。
春が来るね。
春が来るね。
―――君と二人で歩きたいね、桜の咲いた東京で。
昨日の夜、まさかといいながら降り積もった雪は、昼のうちには溶けて消えた。
そろそろと思って、クリーニングに出す準備とか思っていたコートを引っ張り出してきて、着込んだのは昨日のこと。
手足が冷たいのは、逆戻りした冬将軍のせいだ。
「…春かあ」
川の土手に行けば、溶け残っている雪の下に、大きく育った蕗の薹がいるはずだ。
もしかしたら、土筆だって。
「―――春になったら」
そうしたら。
「春がどうしたって?」
「うわ!!」
ちりんちりん。
気配を消して近づいた佐久間が、ちょっとした悪戯が成功したことを喜んで、自分の自転車の鐘を鳴らした。
「はは。――――驚いた?」
「驚くよ!!」
健二の小さな心臓がまだ音を立ててる気がする。
――――なんだよ、ちょっとしたお茶目じゃないか。
――――性質が悪い!!
拳骨一発、佐久間の腹にお見舞いしてやった。
「で? 」
「…なに?」
通学路の途中を、佐久間と並んで歩いている。
今さら、何を話すわけでもなく、今日の授業とかバイトとか音楽とかそんな日常の会話をだらだらと話していた。
佐久間がその話を切り出したのは、学校の門が視界に入った頃。
「――なにが、春になったら、なわけ?」
思い出したように言われた言葉。でも、顔を見ればわかる。―――ほとんど佐久間には予測が出来てるんだ。
「…佐久間には関係ないだろ」
「あ、おーい。待てよ、健二」
早足で駆けていけば、高校の植樹された桜の樹が一本。
「春になれば、――――キミが来るね」
佐久間が自転車置き場にそれをかたずけて、健二が二人分の鞄を奪って。
チャイムが鳴るにはまだ早い。
けれど、久しぶりのコートを脱ぐには丁度いい。
そんな久遠寺高校の朝。
大きな桜の木のしなる枝に、薄紅い色が浸み出すのはもうすぐ。
春が来たよ、健二さん。
春が来たね、佳主馬くん。
君と一緒に歩きたいよ。
春も夏も秋も冬も。
ねえ、知ってる?
健二さん。
それって、『永遠』ってことだよね?
了 by御紋
はい、春らしいカズケン書いてみたくなりました。
佳主馬がモノローグにしかいないことは、…ごめんなさいとしか言えない。^^;
最初は「なごり雪」という題でしたがあまりの難産に、題名は変更。
理由は、話の方向性そのものが変わったからです^^
TrackbackURL
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
こちらでは、二次創作を展示させていただきます。
著作権は御紋にありますので、個人で楽しむ以外に、ネット他に使用することはおやめください。
(二次配布、禁止ですよ)
御紋の生息地は、ついったです。
(ツイート非公開:アカウント → gomonn)
フォローはご自由にどうぞv