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41歳健二さんのカコバナ! ⑦-1
 …そろそろ、ブログタイトルに限界がwww

 すごく、長くなりそうな気がする、41歳健二さんの若いときのお話。

 ※ このお話は、創作です。――御理解ください。

 ちなみに、健二さんの進学?ネタはとある先生のエッセイ参照させていただきました。
 今だったら、無理な話なのかもしれないな、こんな美談。


 どうぞ。


キャラ壊れたっていいじゃないか。単独作品つーかネタ⑦

「夢を見たいから、現実にいきるのさ! 」

                   2010.10.02.

 

   × 年齢操作あり、侘介ファンは要注意です。

 

 

 

 

 

 

 

 昔から、数字の世界が好きだった。

 

 三度の飯より数学が好き。

 

 それが、小磯健二の習性だった。

 

 

 

 

 

 

 

 一冊の本があった。

 それは、戯れに与えられた子供むけの数学の本で。

 それでも、それは健二にとっての最高の本だった。

 その筆者はとある大学の教授で、数学をもじった子供向きの本を書く傍らで専門書のようなものも執筆していた。

 公立高校の図書館にも入らないようなその本は、専門性が高いがために高額で。

 経済面において豊かとはいえない高齢者との生活をしていた健二にとっては、読みたいけれども手に入らない―― 夢、だった。

 

【あきらめるんじゃないよ】

 

 そう言ってくれた彼の人の言葉に勇気を貰って、手紙を書いた。

 あなたが書く本のファンであること、あなたの書いた数学論理に思ったこと、数学についてもっと知りたいと思っていること、本当はあなたの専門書も読んでみたいのだがお金が無くて買えないこと。

 そして最後に、お願いした。

 

“よければ、あなたの本を一冊譲ってはいただけないでしょうか?”

 

 それは勇気だった。

 売り物であるそれを欲しいと告げた。

 無理だろうなと思いながらも、そうすることしかできなかった。

 思い出しても、冷や汗ものだったあの手紙。

 

『流石に、初めての経験だったよ、あれは』

――びっくりした。

 

 そう言って笑った彼は、健二の今の恩師である。

 

 手紙の返事は、郵便小包で届いた。

 感想へのお礼の言葉と、疑問に思った数学論理の質問への解答。――― それから、彼が執筆した本が4種類。

 

夢は、叶った。

 

『新しい、未来ある同好の士に贈り物だ』

そう書かれた返事には、まだ多くはなかった数学ファンへの温かな想いが見え隠れしていた。

 

 それをきっかけに、文通は始まった。

 相手は、可愛い女の子ではなく、白髪交じりの眼鏡の先生。

 まだ60円だった郵便切手をお小遣いで買っては、お手紙したもんだ。

 

「先生、●pの論理は結局―――と一緒なの?」

「先生、この場合だったら、先生だったらどう証明しますか?」

 

 手紙の内容は、周りでは侘びくらいしかわからない数学世界のお話。

 高校教諭もたまに相手はしてくれましたが、だんだんと『悪い、忙しい』と言って会話してくれなくなりました。 

 ―― まあ、高校数学以上の会話にまで発展してたしね、あの頃。

 

 週一回は出してたお手紙。

 何が楽しいのか、高校教諭より多忙なはずの教授は、いつもノリノリで返事をくれた。

 いまならわかる。

 ―― あのヒト、仕事が詰まったら、毛色の変わった高校生をいじることで逃避してたんだきっと。

 

『小磯くんは、ほんとに数学馬鹿だねえ』

 

 そう言われた。

 

『――褒め言葉ですか? 』

 

 学会途中だという絵ハガキに書かれてたので、仕返しにそう書いてみました。

 ちなみに、使ったハガキにはジャイ●ンのウインク姿をセットで描いてみた。

 ……すごい、ウケた。

 さすが、リアルどら●もん世代。

 

 

 

 同じ数学馬鹿同士、歳の差とか遠慮とかはとうに消えてた。

 

 

 

 

 

 そんな交流が縁で、俺は高校を出た後は東京の大学に進学した。

 金の問題は、奨学金制度使いなさいとプッシュしてくれた恩師によってなんとか解決した。

 推薦状を書いてくれたらしいです。

 丁度いいから、ウチの丁稚しなさいね。

 言われたので、素直にバイト代を貰いつつ、恩師の研究とか手伝ったりして過ごしてましたよ、大学時代。

 

 その大学に進む前に、爺ちゃんのスーツ姿を見たのを思い出すな。そういえば。

 虫よけの樟脳の匂いのするソレを着たじいちゃんは、俺と一緒に恩師のもとを訪れて言った。

 

「―― よろしくおねがいします 」

 

 恩師の自宅の応接間で、深く頭を下げてた爺ちゃんは、やっぱり俺の頑固な昔堅気の祖父で、――大好きな家族だった。

 

「 ―― こちらこそ」

 

握手を求めた恩師の姿も立派で。

 

 たぶん、俺はあのときに責任というものを形にすることの大事さを肌で知ったんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

        ――――――→  

 

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