２０１２．０４．１５．

「ふふ、ふふふふ」

　―――笑いが止まらなかった。

　よし、入学だ。

　よし、いい感じだ。
　予定どおおおおおおりいいいい！！！

　しっかりと拳を作って、ガッツポーズを作った。

　目の前には、新入生用のクラス分けが提示されている。

「―――ふふふふ」

　もう一度、言おう。むしろ、何度でも言いたい。

　よおおし、よってぃいどおおおおおおおおりいいいい！！！

　脳内で、巻き舌になりながら健二は喜んだ。

　周りに立っている新品のブレザーを着た新入学生たちが、一回り遠のいていることに、健二は気付いていない。

「――こわ」

「―――同じクラスじゃないことを祈るわ、私」

　ぼそぼそと話す久遠寺高校新入学生の呟きになぞ、健二の心は傷つかない。

　そう、傷ついたりなんてしてないんだからな！！（涙目）

　心は熱く燃えながらも、ちょっと周囲の目線に泣きたくなった、逆行してきた５９歳（享年＋逆行後年齢）だった。

　小磯健二。

　佐久間敬。

　…ふふふふふふふふ。

　懐かしい親友が後ろにいる。

　ああ、やっぱりまだ幼い顔のままだ。

「でええ、女の子が遠いよオオ」

　席に着いて叫ぶ一声がそれだった。

　―――あああ、佐久間だなああ。

　昔の出会いを思い出した。

　くるり。

「――あ、よろしく」

「こちらこそ」

　振り向いたら、佐久間が手を差し出してきた。

　笑顔で握手。

　ようやく出会えた親友の相棒に、乾杯！

　雨ばかりのぐずついた空だったこの一週間。

　それでも、今日はお日様が頑張ってくれたらしい。

　さりげなく、高性能な頭脳の逆行健二さんはテストは平均点すれすれ。（ニアミス多し）

　数学は原作通りに良い点数。

　そんな彼は、中学の進路指導で言われました。

「――俺はいつでも本気です（真顔）」

　もっと上もいけるだろうおまえなら！！

　男泣きしたのは担任と学年主任でした。

　もちろん、笑顔で総スル―したよ＾＾。

[2回]