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免許取得おめでとう、あきらさん!!


 お祝い届けられる日は遠そうなので、うpしちゃいますね。^^;

 仮子シリーズ (サクマ視点)だああああああああ。www

 
 …兄妹ですねって言ってくれたあきらさんのつぶやきに乗っかってみた私でした。^^;


 

「太陽のようなキミに、贈る言葉」

                  2020.04.28.

 

 仮子とサクマの関係は、なんだか変わっている。

 たぶんそれは、親友だとか異性だとかそんなことがあんまり関係ない。

 

 

 

 どんどんどん…。

 祭りの音が、今日は五月蠅い。

 どうやら、中央塔のほうで、OZにおけるお祭りがあるらしい。

「―いくか?」

「―…ぶどう飴、食べたい…」

「…そうか」

 のんびりとくつろぎながら、仮子とサクマは今日の予定を決定した。

「――浴衣、着せてやろうか?」

「――可愛いのが、いい…」

 サクマの電子デザイン能力で用意された女子用浴衣に一瞬で着替えた仮子は、お祭りの中身よりも屋台の中身を目当てに出かけていった。

 もちろん、エスコートするのは浴衣姿のサクマである。

 

 

 

 どんどんどんどん…。

 OZが夜に変わりゆく頃、中央塔の方では太鼓の音が響きだしていた。

「――射的…」

「…おまえにもおれにもその才能はない。――あきらめろ」

 射的の屋台の特賞の位置に、キングカズマのでかぬいぐるみが置いてあった。 

 じっとそれをみていた仮子だったが、自前のチョコポリゴンのお面を頭にひっかけたサクマをみて、ため息をついたあと、仕方なくあきらめた。

「―――…欲しかった」

「――あれは、既製品だからなあ。…勝手にコピると罰金とられるから、作ってやれねえわ」

「―――欲しかった…」

 サクマの解説に、より涙目になった仮子だった。

「―――チョコバナナ発見…」

「!! ピンクのがいい!!」

「…あいよ」

 人工着色されたことこの上ないそれが、仮子にはどうしても可愛くて仕方がないらしい。

 電子マネーを操作しつつ、屋台の売り子アバターから購入した。

「――ほい」

「…ありがとー」

 

 …戦利品が増えた。

 

 ホクホク笑顔で、縁日を練り歩く二人の様子はなんというか、異様だ。

 カップル的すぎるとかじゃなくて。

 ――あまりにも、同種すぎて、異様だ。

 

「―――キングさんに会いたかったなあ」

「……」

 

 手にした風船つりの風船をぽよんぽよんと弾ませながら、仮子が呟いた。

 

「―――おまえ、いいかげんに告れば?」

 

 言ってしまったサクマに罪はない。

 

「――やだよ。…せっかく仲良くしてもらってるのに」

 いまさら、告白してぎこちなくなるのなんていやだ。

 

 ぽりぽりぽり。

 なんか、言う言葉がない。

 

「――いつになったら、おまえら前に進むんだか」

 

 聞こえる太鼓の音に耳を傾けながら、サクマは呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 どーん。

 

「――花火だ!!」

「おお、いいねえ、華やかだ」

 夜空に咲いたそれが、見事に見えた。

 

  ひゅるるるる…… どーん。

 

 散る落下傘のようなその形までもが、みごとに再現されている。

「――いいねえ、いい仕事してあるや」

 空間デザインに目のないサクマがそう言った。

 

          「ケンジさん…!」

 

 そして、聞こえてきたのは、小さな呼び声。

 

「え…?」

 

 振り向いた仮子の横で、サクマはにやりと笑った。

 

「――――とっとと、行ってきな!」

「サクマ?」

 

 とん…と、押し出された先に。

 

 ――居たのは。

 

 

 

「―――キングさん?」

 

 

 

 

 

 ぽつんと咲いた花が一つ。

 ひっそりと、小さく咲いた花が一輪。

 それにサクマは小さなジョウロで水を遣る。

 ゆっくりと、花は少しだけ膨らんだ。

 そして、それはいつか。

 煌々と光るお日様に愛されて。

 とても可愛らしい花を咲かせた。

 

 

 

 

「さっさと、くっついちまえ!」

 

 ははは…と、サクマは笑っている。

 嬉しそうに笑っている。

 

 

 

 小さな花は、大きな太陽に愛されて。

 ようやく、空を見つめた。

 うつむいていた花は、ようやく。

 

 ―――上を向いた。

 

 

 

 それは、たぶん水を遣るだけだったサクマには出来なかった。

 だから、感謝をしておこう。

 

 太陽のようなキミに感謝をしよう。

 

 

 

 

 

 ドジで、数学バカで、おっちょこちょい。

 自信がなくて、でもキングカズマが大好きで。

 そっと、女の子になりかけている――友人で、親友で、――製作者が一緒の、妹を。

 

 

 

 

 

 どうかよろしくおねがいします。

 

 

 

 

 

     了 by 御紋

 

 

 

 なんとなく、小話的な。(サクマ視点)

 兄妹な二人を書いてみた。

 

 

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