二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
こんばんは。
最強健二さんの改変シリーズ、です。(夏希視点③)
書き始めて二月がたっていますが、それでも書きながら泣いてしまうのは、健二さんの魅力でしょうか。
サマ―ウォーズの魅力でしょうか。
夏希視点③
「感謝を伝えたい。――ああ、それが僕の願いであったのだ」
2010.05.16.
泣きながら、電話をした。
拾い上げておいたその携帯で。
パスワードは、0180.
大好きな人のお誕生日。――今日の日付。
「どうして、この番号がわかった」
デジタルが伝えてきた相手の声に、すがりつくように返事した。
「―――助けて、助けて! おばあちゃんが、大変なの!!」
お願い、あなたが必要なの!!
氷を破壊した。
壊れ散ったそのかけらが、世界で生きている人たちの悲鳴だったのではないのかと、今は思っている。
自分がしたことが、世界を壊す手伝いになったなんて。
―――知らなかったのよ。
帰ってきた万里子おばさんが、栄おばあちゃんの日記を探していた時のことだ。
「―――あった。おばあちゃんの血圧ノート」
OZがもたもたになってるから、最近の血圧の記録がわからないっていってたのよね。
そういいながら、取り出した。
「えっと、最近の日付の頁は…っと」
ぱさり。
ぱらぱらとめくった 日記帳からこぼれおちたのは白い封筒が一つ。
「―――?」
持ち上げたその表面には、「家族へ」と書かれていた。
「 家族へ。まあ、まずは落ち着きなさい 」
人間、落ち着きが肝心だよ。
優しくも芯のしっかり通った言葉は、病院で救命中の栄おばあちゃんの言葉だった。
「――あとは、いつも通り過ごすこと」
家族同士、手を離さぬように。
人生に負けないように。
「もしも、辛いことや苦しいことがあっても―――」
「「いつもと変わらず、家族みんなそろってごはんを食べること」」
皆の揃ったその広間で、栄ののこしておいた遺言書は読まれていた。
いつのまに、書いておいたのだろうか。
まだ栄は生きているのにとおもいつつも開封したのは、その表面に書かれていたからだ。
『※家族に何かあったら読むこと』、と。
万里子が気丈にも読み上げる文の終わり。
誰かが、その文を重ねて読んだ。
「いちばんいけないのは、おなかがすいていることと、――独りでいることだから」
皆が誰だと目線を上げたなかで続きの文を空で読んだのは、小磯健二。
誰よりも、正体不明で。
誰よりも、世界を救おうとしていた少年だった。
涙がこもるその大広間の中、独り顔を上げたまま、健二くんは語り続けた。
誰もが知らなかった、栄の遺言の言葉の最後を。
「わたしはあんたたちがいたおかげで、大変幸せでした。ありがとう。――じゃあね」
夏の影が緑の畳に落ちていた。
誰もが、その言葉を心に留めた。
「――――ありがとう、と言いたかったのは、ボクの方です。――栄さん」
涙さえも枯れたような声で、健二くんはそう呟いてみせた。
了 by御紋
夏希視点再びびび。
侘介は……おばあちゃんのいる病院に直行。
万作さん拾って、戻ってくるんじゃないかな。―――安全運転? …万作さん、生きて帰ってきて!!!(汗)
他者視点なのに、題名が健二さんとはこれいかに。(汗)
TrackbackURL
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
こちらでは、二次創作を展示させていただきます。
著作権は御紋にありますので、個人で楽しむ以外に、ネット他に使用することはおやめください。
(二次配布、禁止ですよ)
御紋の生息地は、ついったです。
(ツイート非公開:アカウント → gomonn)
フォローはご自由にどうぞv