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知ってるかい?にょ健二さんって大好きなんだ。


 いまさら、言わなくてもばれてるんだろうな―。↑

 めいさんの御礼コメより派生。
 長くなったが、たぶんこれで一連消化ですwww


 久遠寺×にょ健二さん ②



「 売買契約? …したっけ? 」

                       2010.05.30.

 

 放課後。

 てけてけてけ。

 微妙な擬音をつけて、保健室へと向かう人影が一名。

「寒い、寒い、寒い」

 初夏というには、雨のせいで肌寒い学校の廊下を歩く女子の姿があった。

 友人(女)に泣いてすがって借りたカーディガンが、唯一の武器です。

『ねえ、ねえ。佐久間―。佳主馬、何処行ったの―? 』

『 保健室(という名の青春の避難所)』

『 大丈夫かなあ? 』

 同級生にして、物理部に居候する男友達を心配してのことです。

 だってさー、風邪もひいたことない佳主馬が保健室だよー? そりゃ心配にもなるよねー。

 健二(性別女)としては、そう思うわけです。

 

 

 からり。

 無意味に、手入れのいい保健室のドアを開けると、誰もいなかった。

 ぽり。

 出張中? …かもねえ。

 そんなことを思いつつ、健二はカーテンで仕切られたベッドへと移動した。

「佳主馬―、大丈夫……か?」

 すぴー。

 …声をかけようとしたら、相手はお休み中でした。

「――ふーん」

 かたん。

 サイドに持ってきた丸椅子に腰かけて、寝ている佳主馬の顔を眺める健二。

 じ――――――――――。

(…まつ毛、長いなあ。これが、イケメソの顔かあああ

 とくに健二はそう思ったことはないが、女友達の会話から察するとそうなるらしい。

(俺的には、パソコン扱ってる時の顔の方がカッコいいと思うけどね)

 含むことなく、そう思う。

 あの神的タイピング技は素晴らしい。うん。

「――しかし、ここも寒いなあ」

 ぶるり、と震えながら健二は小声で呟いた。

 人気のない保健室も寒い。

 これなら教室にいるほうが、いくらかは暖かい。

 目の前で寝ている高校生男子は、気にならないのだろうか。

 布団に入って眠っている佳主馬をみて、妬み半分でそう思う健二だった。

「 寒い 」

 免罪符は、それだな。

 そう思いつつ、健二は暖かくなる方法を立案、実行した。

 

 

 

 

 ぱちり。

 えらくいい気持ちで寝ていた気がする。

 目覚めた佳主馬は、そう思った。

 そう。何というか。

 白いマシュマロのようななにか柔らかいそれにくるまれるような、そんな感じ。

 良い夢だった。うん。

 某女生徒の萌え裾に悶えての保健室行きだったが、そんなことは佳主馬のなかではきれいに消去済の黒歴史の出来事だ。

 そうとも。

 即行で。 即・滅・斬!!

 …抹消したとも、赤いなにかの話など。

 ぬかりはない。(注・あくまでも、佳主馬自身のなかでの話です)

 しかし、あれは良かった。

 脳内メモリーにはしっかりと保存したとも。

 ちなみに、脳内メモリーの60%は同系統のもので埋まっている。

 できれば、外付けのメモリーにも保存したい思いでいっぱいだ。(デジカメとか写メとかデジカメ派生のカレンダーとか)

 窓から、野球部の音が聞こえる。

 ―――帰るか。

 知らない間に、授業は終わったらしい。

 思いがけないことで、昨日が納品日だったプログラムのために不足していた睡眠充足が出来たらしい。

 荷物は教室か物理部か。どちらかにはあるだろう。

佐久間は気を利かせる男だから、物理部の方が確実かもしれない。

 ふに。

「………え?」

 なんか、温かいものがあった。

 

「―――むにゃ。――寒い、布団よこせ」

 

 もぞもぞ。

 寝言らしき言葉を発しつつ、いつのまにか佳主馬の横で寝ていた健二がいた。

 

「 !!!!!!!!!!!!! 」

 

 声を上げなかった自分を褒めたい。

 数時間後、佳主馬は眼鏡に語ったらしい。

 

「――健二、なんでいるんだ、おまえ!!」

「むにゃ、お見舞い…寒い……あったかいのがいい……」

 

 ああ、うん。わかった。

 俺の見舞いにきたはいいが、肌寒さについ人肌で温まった布団が気持ちよさそうで一緒に入り込んでしまったとそういうことだな。そうだろう、この……無防備娘が!!!

 

 わかってしまった自分に、負けた気がした。

 

「寒い寒い寒い。体温よこせー」

 

 もぞもぞもぞ。

 すりすりと健二が佳主馬にすり寄ってきた。

 ―――やわらけえんだってんだろおおおお!!!

 青春の主張は、ぎりぎり声になりませんでした。――自重、頑張ってる。

 

「……健二。おまえ、警戒心とか恥じらいとかいうものは、何処に置いてきた」

 拾って来い。

 

 この言葉を発するために、歯ぐきから血が出るかと思いました。

 自重、頑張ってる。

 

「いやだ、ここがいい――」

 すりすり。

 

 ……自重、耐えろ。

 ついでに、鼻の粘膜も耐えろ。

 佳主馬の腰にすがりついてもだもだしてる健二とか履いてるスカートのひだが翻って、太ももがみえるとか、そんなことにはまだ気づくんじゃない。

 

 

「 佳主馬の傍がいい―― 」

 

 

 ほにゃあ、と花が咲いたような笑顔だった。

 

 

 

 ………自重、もういいわ。

 

 

 

 おまえ、いらない。

 

 

 

 

 その後の保健室での出来事については、シークレットでよろしくお願いします。

 

             了 by御紋

 

自重、涙目www。 こんな保健室事情でしたv めいさん、納得しました―?(笑)

 にょ健二さんは、小悪魔属性。(ただし天然)

 御紋の記憶のなかでは、エアコン効いてたか覚えがないです保健室。あんまり行かなかったからかなwww

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活字中毒の自覚ありです(笑)。
映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。

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