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二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)

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理一さんのターンv (前編)

 思うところありまして。

 久遠寺タウンOZ物語り(仮) です。


 ―――こんな感じです。


「 ラジオ体操、始めました (前編) 」

                       2010.07.07.

 

 やあやあやあ、―――お元気ですか?

 このたび、弟が二人出来ました、小磯健二です。

 まずは、一人目。

「ちょっと、パパ。何を一人でぶつぶつと言ってるんですか、とうとう頭が数字と合体したんじゃないでしょうね? 」

 ちっとも可愛くねえ――つか、パパじゃねえ。

 そんな相手の名前を、初期ケンジという。

 17の高校生男子に「あなたの隠し子ですv」といって、押しかけてきた一人目、でもあります。

 おかげで最近、よく頭痛薬のお世話になります。あと、胃薬も。

 次が二人目。

「ケンジさん、僕にもお薬ください」

 消毒薬と軟膏と絆創膏が、もう無くなりそうなんです。

 十分に用意した筈の仮ケンジ専用救急箱の中身がもうなくなりそうなのかと我が家における医療費の上昇に財布の中身を見つめる日々です。

「あああ、初期ケンジさん、ひどいです。それ、ぼくの最後のイラスト入り絆創膏!!!」

 ぴらり。

 はがした不燃紙が宙を舞った。

 

 ああ、うん。初期ケンジ。

 おまえ、そんなに仮ケンジの紹介されるの嫌だったの?

 

 

 

 ただいまの小磯家には、初期ケンジと仮ケンジ、それから小磯健二という名の保護者が住んでる次第です。

 

 

 

 

 

 

 

 ピンポーン。

 小磯家の玄関のドアホンが鳴りました。

「―――――誰か代わりに出て!!」

 全身全霊をかけての昼食準備中でした。

「…お駄賃はいくら貰えますか? パパ」

 貴様の両目が、500円玉2枚に見えてならんわ!

 片手を出して駄賃をせびる初期ケンジに、べしりとスリッパを投げつけました。

 ビバ、ナイスコントロール。

 ひらり。

ぷぷ。――ノ―コンですねv

 牛若丸のごとく避けた奴が憎いです。

「はあああい、どちらさまですかああ?」

 ぱたぱたぱた。

 ああ、いい子だ。いい子すぎる、仮ケンジ。

 ちょっと、そこの守銭奴。

 舌打ちは止めなさい、心がやさぐれます。――俺のな。

 

 

 

 

 

「ふううん、料理うまくなったんじゃないのかい? 健二くん」

 やっぱり家庭をもつと変わるのかねえ?

昼飯時に訪れた客は、健二が作った焼きそばとサラダと●乳を混ぜるだけで作れるデザート(イチゴ味)を一緒に味わいつつそう言った。

―――俺の昼飯、減った。

予定外の客人に、ちょっとたそがれたのは空腹の影響もあったのだろう。

「で、今日はどうしたんですか? …理一さん」

 尋ねる健二の声が、どうしても微妙なものになるのは仕方がない。

 だって。…この人、うさんくさいんだもん。

 かたん、と蓮華ではない大きなスプーンが皿の上に置かれた。

 ――早いな、もう完食したんですか?

 などという、健二の突っ込みは大いにスル―された。

 国防などという職についたら、早飯が癖になるんだよ☆(☆やめて、41歳。イタイです)

 そんな説明は聞きたくなかったので、まあどうでもいいんだが。 

 それよりも家庭ってなに。俺は独身です。

「――うちの親たちと約束した“生存確認日”は、今日じゃなかったですよね?」

 高校男子の小磯健二の親は、ただいま海外生活中。

 どうしても日本を離れたくなかった健二を心配した親たちは、友人であった陣内理一に週一で健二の生存確認をしてくれるように依頼したのである。

 ―――どんな危険な国になってるんですか、この国は。

 突っ込みたいけど我慢した健二の過去があって、今があるわけですよ。

「そう、そう。――――これ見てくれる? 」

 とん。

 ――――緑のアザラシもどきが何か?

「………」

 なでなで。

 ぷぎゅ。(照れ照れ)

 つい撫でてしまった健二だった。

 ―――癒し空間の匠。

「イヤイヤ、そうじゃなくてだね…」

 うかつにも癒された41歳は我に帰った。

「――――紙? 」

 理一のアバターであるリイチは、もじもじしながら抱えていたチラシを差し出した。

「あ、どうも」

 かさりと音を立てて、健二のもとに渡ったチラシには。

 

《あなたのアバターも一緒に参加しませんか? 久遠寺タウン朝のラジオ体操!! 》 

 

 と書かれていた。

「――――これが、なにか?」

 嫌な予感しかしなかったが聞いてみた。

 できることなら、この場で破り捨ててしまいたかったんだが…。

 この人のことだから、どうせまだまだ予備持ってるに違いねえんだ。

 ―――はい、あげる。

 きらきらと光り輝くような笑顔で差し出してくるだろう光景が、健二の頭のなかに浮かんだ。

 サブっ。

 想像だけで、鳥肌が立った健二だった。



                                      → 後篇に続く。

 

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