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はっちゃけ初期ケンジ、リニューアルです!

 こんばんは。
 …日がかわってしまいましたなう。
 間に合わなかった。(涙)

 ええと、はっちゃけた初期ケンジの第二部開始です。
 やや、奥深いところに抵触してますが。
 出来るだけ、ギャグで行きたいんだよ、御紋としては。

 気楽に読んで頂けると嬉しいです。

 
 では、大丈夫な方はつづきからどうぞ。

 
 久遠寺タウンOZ物語り(仮) 第二部 ①

 「真のヒーロー=健二?」
                                 …です。



 

久遠寺タウンOZ物語り(仮) 第二部:①

 

 「真のヒーロー=健二?」

 

 

 

あ~る~晴れた、ひ~る~さがり~。

い~ち~ば~へ、でか~けてく~。

 

 今日も良い天気だ。

 おかげで、疲れた目玉に日差しが痛い。

「――――泣いてるんですか?パパ」

 百均で買ってやった縄とびで仮ケンジをぐるぐると巻いたまま、ぶらーんと肩にぶら下げた初期ケンジが言った。

 こんな子、家の子じゃありません。(涙)

 間違いなく、あなたのうちの子ですよ? ――――パ・パ?

 にこにこにこにこ。

 自称健二の隠し子が、きっぱりと宣言した。

 今日は、ちょっとデパートまで買い物へやってきた。

 ところどころで、仮ケンジが迷子になりかけたり、初期ケンジが試食コーナーのおばちゃんと、バトルを始めようとしたり(「まずい、もっと美味しく作りなさい」「すいませんすいません、この子の言うことは無視してやってくださあい!(涙目の健二)」)―――――いろいろとあったが。

 とりあえず、全てを忘れて健二と初期ケンジと仮ケンジは、デパートの屋上にいるのである。

 

「――――――」

 ―――おかあさん、あのお兄ちゃん凄く変な顔してるよお。

 ―――しっ、きっと疲れてるのよ。そっとしてあげておきなさい。

 遠くで、通りすがりの親子の声が聞こえる。

 ―――そうですか、そんなに分かり易い疲労顔ですか、自分。

 だるーん、と空いていたベンチに大の字になっていた健二は呟いた。

 なに、この疲れ。

 子供をもつってこういうことか、大変だね世の中のお父さんお母さん。

 日々の初期ケンジと仮ケンジ、そして、ほぼ毎日乱入してくるラブマの相手で疲れてしまった高校2年の夏であった。

 おかしいな、俺、いま夏休みだよね。間違いなく一番のんきに遊べる筈の青春の日々の筈だよね。 ――――なんで、こんなに疲れてんの。

 生活感に満ちあふれた日々を過ごすこの夏を思い出して、健二は哀しくなった。

「ヒーローですか。はっ!」

 くだらないですね。

 すっごく嫌そうな顔で、初期ケンジが言い放っていた。ヒーローショーを待ってる人々の後ろで。

 止めなさい、目の前の純真無垢な子供たちに悪影響が出ます。

「しし、初期ケンジはヒーローとか救世主とかが大嫌いだからな~」

 ししし。

 保護者は別にいて自宅も他にあるはずなのに、なぜか小磯家に入り浸ってくるラブマシーンが、それに返事をした。

 ――――何があった。

 真剣に、初期ケンジの過去について聞きたくなった健二だった。

「そ、そんな!カッコいいじゃないですか、ヒーローとか救世主とか!!」

 おや?珍しい。

 最近は初期ケンジとラブマシーンの家庭内ギャングコンビに好き勝手にいじられても文句もいわない仮ケンジが反論した。

「はっ!!」

 一息で、初期ケンジがあざ笑った。

「ふざけないでください。ヒーローだとか救世主だなんてそんなものが、いったいどれほどのものですか。―――自分のしたいことが、ついでに世界を救っただけ。―――正義という名前の、傲慢さが見え隠れする、そんなものじゃないですか」

 ヒーローなんて。

 ぎりぎりと憎悪の色さえ込めて、初期ケンジは仮ケンジに言い放った。

「――――でも、ボクはヒーローが好きですよ? 苦しみと切なさと、ときおりやりきれない孤独をかかえこんでいても。その名前の重さに苦しんでいても。―――――負けることなく、守ることを選んで成し遂げるヒーローが、…大好きです」

 仮ケンジは、負けることなく自分の意見を言い返した。

 

 どうしたの? お前ら。

 

 健二としては目が点になる展開である。

 え? お前らって、そんな深いこと考えてたの?

 結構失礼なことを思っている保護者だった。

 

 ばちばちばち。

 

「――――でしょうね」

「―――――――はい」

 火花を散らしながら、初期ケンジと仮ケンジが意見を一致させた。

 間違いなく、お互いが相容れない意見をもっているという一点について、で。

 ねえ、君たち。ここ、ただのデパートの屋上なんだけど。

 決して、決闘場ではないんだけど。

 ちびっこ広場で、やめてくれないか? ―――向こうのヒーローショーのナレーション役のお姉さんが、困った顔でこっち見てるんだけど。…ごめんなさい、お姉さん。

 時計を見れば、ヒーローショーの開幕時間は、やや過ぎていた。

 ………。

 こいつらのせいか。(吐血)

 

 スクッ。つかつか。ぐいっ、ぐいっ、ぐいっ。

 

「すいませんでしたああああああ!!!」

 

 ダッシュ!!

 

 健二は逃走した!

 ――――ヒーローショーの方々と、それを待っている純真無垢な子供たち、その保護者に謝りながら。

 

「ちょ、パパ。まだ話が終わってませんよ」

「えー、ラブマ、動く車に乗りたかったのにいいい」

「ああ、ヒーローショー!!!」

 

 健二の胸に3体まとめて抱えられてる被保護者どもがうるさかった。

 

 

 

ええい、黙れ!

 今日の夕飯は抜きにしてくれるわ!!

 

 

 

                                 了 by御紋

 

 

 

 さて、はっちゃけた初期ケンジの第2部再開です。

 のっけから、ちょっと深く語り始めた初期ケンジと仮ケンジ。――――これは、御紋が悪い。

 だって、デパートの屋上っていったら、ヒーローショーのイメージしかなかったんだもん。(泣)

 ちなみに、ヒーローについての意見は御紋本人の意見ではありませんよ。(笑)

 ただ、初期ケンジはそう思ってしまっているということです。悪い子じゃないんです。(フォロー)

 もうちょっと、後で書く気だったのにな。これも。

 

 

 

 ――――パパ、お腹が空きました。

 ――――グウウウウウウウ。(仮ケンジの腹の音)

 ――――今日は、絶対許しません。(きっぱり)

 

 

 

 

 





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映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。

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