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手ブロで、5月28日は不破祭でした。忘れてました。(死)
いろいろと考えたら、こんなことになりました。
手ブロ関係なくね? とか思ったら負けです。たぶん。
落乱 不破雷蔵! (捏造済)
「ボクは、やはり不破であるのです」
2010.05.28.
不破雷蔵、という少年がなぜそこに辿り着いたのか。
それを、語ろう。
彼には、兄がいた。
それはとても優秀で、とても寛大で、とても愛されている兄だった。
父も母も姉も、そして、雷蔵も。
皆が頼りにして、愛している兄だった。
ある日、兄は戦地へと向かう。
仕方がない、それが武士の務めだもの。
そういった母の縫物の針が震えていたのを、雷蔵は知っている。
夜の終わる頃、朝の始まる頃。
村の出入り口に立つ大きな木の枝に座って、兄の帰りを待つのは雷蔵の務めになった。
夜の内から働きに行く農家の人々が通るのを見つめながら、兄はまだ帰らぬだろうかと待つのが日課だった。
くる日も、明くる日も。
季節が変わる頃になっても、兄は帰らなかった。
ある日、兄は帰ってきた。
大きな大きな荷馬車に乗って。
蓆を一枚、かけられて。
「―――――あああああああ」
駆け付けた母が、雷蔵を押しのけてその兄にすがった。
白く白くなった肌に、ああこの人は兄ではなくなってしまったのかと、雷蔵は理解した。
理解しなくては、いけなかった。
兄の弔いが済んで、一つの季節が廻った頃、母が変調をきたした。
いなくなった兄の姿を探しだしたのだ。
飯時に一つ多い茶碗。
敷かれる布団のあまり。
いつのまにか、兄の墓には行かなくなった。
「―――、そこにいたのね」
「…うん」
母は、兄の名で雷蔵を呼ぶ。
似てはいない兄弟だった。
年も離れて、間違えられることなど一つも。
……ああ、声が…。
目をつむって聞いた声はよく似ていると、誰かが言っていた気がする。
では、それは仕方がないことなのか。
「―――、おまえはそこにいるのね」
「…うん、母さん」
否定することを許されない、問いだった。
そして。
「ああ、よかった。 …おまえは、死んだ雷蔵の分も生きてあげてね」
母のなかで。
自分という存在が、兄の代わりに殺されていることを知った日だった。
「行け」
ちゃりん、と金が鳴った。
あまりにも、頼りない音だった。
「―このままではいけない」
お前は、ここに行って自分の身を立てろ。
そう言って渡された書状には『忍術学園 入学希望者 在リ』 と書かれていた。
辿り着いた学園は、おかしなところだった。
色んな事があった。
色んな知らないことを知った。
そして。
なにか、に、出逢った。
「―――生きて、ないね」
その少年は、鉢屋三郎、といった。
悪戯者で、いつも道化の仮面をかぶっていた。
「 あんたは、まるで死んでいるようだ 」
そう言って、たまにもどかしげな顔でこちらを詰った。
→後篇に続く。
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