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二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)

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 助けてさえ、いえない辛さ。

「最強健二さんの改変」シリーズ。(万里子さん視点)


 たぶん、この人がいちばん逆行健二さんの立場に近い。

 すがって、すがって、依存している。

 神様のような、―――偉大な母親に。

 万里子視点

「意味はいらない、救いがあればいい」

                    2020.05.04.

 

搬送中の救急車のなか、移動用のストレッチャーに寝かされた栄の横で万里子は祈った。

どうか、おばあちゃんが助かりますように、と。

 

「…受け入れ先は、どこに…」

「――それが、私立●×病院がもう用意して待っていると…」

 

 万作と、モニターを見ながら搬送先の確認をしている救急隊員の会話が聞こえる。

 

「…用意?」

「はい、すでにICUを空けてあると…」

「――っ、助かった」

 

 万作の深い安堵は、側にいる万里子にも伝わってきた。

 

「直接、患者の状態について向こうに伝えたいんだが…」

「はい、どうぞ」

 

 搬送先の病院へ、直通回線を使って栄の状態を話す万作の姿が、ありがたかった。

 

「――――おばあちゃん、おばあちゃんっ…」

 もう少しだよ、もう少し頑張って!!

 

 こぼれる涙の意味を、知ろうとは思わない。

 大切なことは、いつだって。

 ――言葉にあらわせない感情なのだから。

 

 

 

 

 

 搬送のためのストレッチャーが救急用の入口へと運ばれる。

 年をとって衰えた万里子の身体は、そのスピードに追い付けない。

 

「――こちらで休んでください」

 

 段差のある救急車のなかを降りてきた万里子に手を差し出したのは、一人の女性だった。

 看護師だろうか?

 いや、白衣ではない。

 40代前半くらいの女性だった。

 

「―――大変でしたね。…大丈夫、きっと良いようになりますよ」

 だって、素敵な魔法が掛かっているのだもの。

 

 微笑みに、なぜか見覚えがある気がした。

 

 

 

「――ありがとう、ございます」

 

 

 

 語られた言葉の意味など、分からなくとも。

誰かに言ってほしかったのだ、と理解する。

 

 大丈夫だ、と。

 

 母である栄にいつも言われた言葉を。

 今このときに、誰かに言ってほしかったのだ。

 

            了 by御紋

 

 待機してあった空床は、もちろん健二さんの仕込みです。^p^

 …どこまで、スペシャルな健二さん設定か^^;

 いいんだ、そんな健二さんが好きだ。

 

 

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健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。

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