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あんまりなので、ほんわかさせようとしたらこうなった。
…だから、なぜこうなったかと。
「夢で食べてよ、永遠に」
2011.02.13.
夢を見たの。
おかしいでしょう? ボクはアバター。
電子の世界の0と1で出来たただのプログラムなのに。
夢の中のボクは、独りぼっちで空を見上げていたよ。
あるとき、空のてっぺんから白い綺麗で強い貴方が落ちてきたの。
貴方はひどく傷ついていて、ボクは慌ててその傷に口づけをした。
知ってる? 真っ赤な血がこぼれるほどの大きな傷は薬を塗るまえにバイ菌を絞り出さないといけないの。
手洗い用の泡石鹸で擦るのが一番だって、キヨミさんが言ってたけど、でもそんなものなかったから血を吸いだして消毒しようとしたんだ、ボク。
後で訊いたらあんまりいい方法じゃなかったらしいんだけどね。これも。
『大丈夫?』
夢の中でボクは白い兎の耳をもった貴方に訊いたのだけど、貴方はなんにも言わなくて震えながら独りぼっち。
『ねえ、独りは寂しいよ。傍にいてよ』
何も言わない貴方に、ボクは話しかけた。
背を向けた貴方を抱きしめてお願いしたの。
神様、神様。
この優しくて強くて、そしてほんの少しだけ弱いこの人を助けてって。
OZの空の向こう側から赤い星が一つ飛んで来て、貴方の身体を覆ったよ。
貴方を守る赤いジャケットは、もう一度貴方に空を飛ぶ力を与えてくれたようだった。
背を丸めて俯いていた貴方の姿は、まるで赤色の卵の様だった。
『いかないの?』
一緒に行こうよ。
もう一度生まれなおしたような貴方は、そういってボクに手を差し伸べてくれたよ。
『…怖いよ、あそこは』
臆病なボクはそういって、その手を振り払ったのだけど。
『―――怖い?』
『怖いよ。あそこは神様にしか行けない場所だもの』
空のてっぺんで輝いていた王様は、もうボクの胸の中で抱きしめることは出来ない存在へと戻っていた。
空のてっぺんでは神様たちが闘っていて、小さなボクはそれを見上げるだけしかできなかったんだ。
『それは困ったな』
白色の強い王様は、ボクを抱きしめてそう言った。
『キミがいてくれたから、俺はもう一度生まれなおれたのに』
黄色い大きな尻尾ごと、貴方はボクを抱きしめて。
―――― ボクの涙を食べたよ。
赤い卵は神様の祝福なんだって。
神様の聖なる血によって祝福された再生のシンボル。
―――じゃあ、まるでボクたちのようだね。
泣きだしそうな、目の前の貴方を抱きしめた。
ぼくらは二人とも、何かに躓いたことがある。
それはきっともう戻らない、二つのものたちの姿をしていた。
黒くて黒くて、優しかったもの。
金色の、唯一しか与えられなかったもの。
――― 神様がいなくなった後、彼等もやはりいなくなったんだ。
心がぽかりと宙に浮いた。
もしも願いがかなうなら。
貴方の傍で、貴方と共に混じり会いたい。
何度でも生まれて、何度でも死んで、貴方に出会って幸せになりたい。
ボクを食べて、貴方が生き帰るというのなら一生懸命に栄養になれるように頑張るから。
だから、お願い。
もう一度、ボクを抱きしめて。
「―――大好きですよ、キングさん」
黄色のボクを抱きしめて、白とも赤とも判らぬあなたが大きな楕円を結んでいる。
ぼくらはきっと永遠の、―――再生の卵。
了 by 御紋
やあ、俺得話。
…仮子本「狂気を想え」が背景にもろ出たぞ、オイ。
あきらさんくらいしかわからないネタってことですね。ごめんなさい。
(あきらさんもわからないおそれあり。やばい)
①《キング》←―――――――
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