二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)
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壱拾萬HIT記念リクエストより。
みーコさまリクエスト
【 「政略結婚に異議あり!」の佳主馬と健二さんで、ほのぼのラブラブ話 (ギャグ可)】
当然のように、前後篇です。
最近、執筆字数が増えていくのはいいことか悪いことか。(疑問)
みーコさまのみお持ち帰りOKです。
「お月見しましょうか  (前編)」
              2010.20.23.
 あの天を。
 あの宙を。
 ああ、大好きだったんだ。
 
月が大きく浮かんだら、星は静かに眠りに就くのよ。
 そう語ったのは、誰だったろうか。
 こんこんこん。
 ノックの音は3回。
 仕事だったら通常2回のはず。
 だから、これはプライベート。
「どうぞ?」
 声をかけたら扉は開いて。
「あのね、お月見しませんか? 」
 真っ赤な頬で、健二さんがそこに立っていた。
 白いドレスはふわふわとしていて綺麗だった。
 お月見ってなんだろうか。
 そう思いながら、答える言葉なんて一つだけ。
「喜んで」
 好きな人の誘いを断るような、無粋な男になるつもりはありませんので、あしからず。
 
「――準備がととのいました」
 そうっと敬子が即席の雛段の上に、丸い団子が綺麗に三角に積み重なったものを置いていった。
「ありがとう、敬」
 笑顔で挨拶する健二さんに、侍女の敬子が会釈を返して後ろの席へと戻った。
 今日のお月さまは少しばかり高すぎて大きなというには語弊があったけど、愛でるには十分な大きさだった。
「――健二さん」
 それで、お月見ってどういうことすればいいの?
 ついつい素直に連れられてきた少年王は、大切な自分の婚約者に今さらながらの疑問を発した。
 仕方ない、なにしろOMC王国には月見などという風習はない。和国の風習なのだろうということは予測がついたが、どのような云われがあるのかも知ったものじゃない。
「え? あ、――ああそうか。お月見ってしたことない、のかな?」
 自信なさげに肩を落として、しょんぼりと告げる健二さんは可愛かった。――云わないけど。
「あのね、和国にはいろんな月の名前があるの」
 朔月、居待ち月、立待月、――満月。
 月齢にあわせたように称される月の美称は辞典だけにしか生き残らないような今のご時世であるけれど、月の美しさに見惚れる人の感性だけは古今変わらないのよと言ったのは、健二の義理の姉。――和国の次代の国母たる尊(みこと)である。
「一番綺麗な月夜を待って、親しい人と夜を過ごすんだ。――いまが一番きれいだろうか、どこが綺麗だろうかって語りながら」
 お月さまに見立てた、白い団子をつまみながらね。
 ――なるほど、そういう催しか。
 雅と言えば雅だが、暇なといえば暇な。
 口には出さないが、性格上そういう催しはどうでもいい佳主馬のことである。これが理一あたりから誘われたものだったら、「馬鹿じゃないの」と言い放った後で、即自室へ帰って爆睡するのだが。
「健二さんと一緒にするなら、楽しそうだね」
 恋する少年は本気だ。
 ―― 好きな人と過ごす時間ならどんなことだって努めてみせる、と佳主馬は心のなかでそう呟いた。
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映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
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