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「最強健二さんの改変」シリーズ。(夏希視点②)
女の子は、いろいろと一杯だと思うんだ。
頭の中も心の中も。
ぐちゃぐちゃになりながら、一杯になってるんだと思うんだ。^^;
夏希視点②
「その光景は美しすぎて」
2010.05.10.
万里子おばさんが一度荷物を取りに帰ってきた。
それは、昼も近い頃のこと。
疲れた顔で返ってきた姿を見るのが苦しかった。
午前中のこと。
何があったのか、理一さんと健二くんたちは協力体制をとっていて。
太助さんや佳主馬もふくめて、なにやらわからぬ騒ぎをしている。
殴って怒っていたはずの万助おじさんまでも、健二くんの仲間になっていた。
「うちってバカな男しかいないの?」
「――知らないわよ」
呆れた声で、理香さんと直美さんが呟いていたのを小さくなって聞いていた。
古い民家に響き渡るのは、機械が発する音と振動。
庭の池には船が浮かんで。
大広間には大きなスーパーコンピューター。
写真ですら見たことのない大きなパラボラアンテナのついた機体は、迷彩がかった緑色だった。
運び込まれた氷の柱たち。
繋がれた電気のコードはタコ脚状態。
「…いやね、まるで籠城するみたいだわ」
呟いたのは、聖美さん。
歴史愛好家の万助おじさんの娘らしい感想だった。
ねえ、どうして?
ねえ、どうして?
おばあちゃんが大変なのよ?
大切な人が、苦しんでいるのよ?
ねえ、どうして?
「――――しまっていくよ!!」
「「「「「 オウっ!! 」」」」」
どうして、そんなことに夢中になっているの!!!!
そっと開けた襖の奥。
稼働音はひどく静かに。――けれど、重く。
大きな大きなそれは動いている。
周囲には、白く凍りついて透明な輝きが涼やかな、氷の塊。
綺麗で綺麗で、綺麗で。
――――醜く濁った私の気持ちとは正反対。
持ってきたのは、小さなカナヅチ。
「――――――大嫌い!」
振り回すようにして、氷の柱を砕き割った。
小さく砕けた氷たちは、きらきらと小さな冷気を発して畳に墜ちた。
駆けだすようにして、部屋を後にした。
氷はすぐに溶けだして、機械の発する熱気を冷やすけれど。
襖を開いたままに飛び出した夏希を追うように、冷えた空気は外へと逃げ出していくことだろう。
「――熱暴走だ!」
叫ぶ声を遠くに聞いて。
嗤ってやった。
「 バカみたい 」
震える体で、強張った指で。
「―――――私だけが、バカみたいじゃない」
涙を零した。
綺麗な姿。
綺麗な風景。
綺麗な――――おばあちゃんがいない夏。
そんな美しさなら欲しくない、と。
少女は泣いた。
了 by御紋
少女の心は複雑。
ということで、夏希さんも泣かせました。^p^
謝る相手しかいないや。Orz
そんな頃。
「――ねえ、おばあちゃんが毎日血圧書いてた日記帳、知らない?」
「ええ? …離れの箪笥の中かなあ?」
万里子と理香が、栄の私物を探そうとしていた。
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映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
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