二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)
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2010年今日の日に感謝を記念⑤
「健二さん!」
「健二くん!」
おや?
一人だけ、まだ目覚めてない子がいるようだ。
「あらあら。――どうしたのかしら」
「ふむ、ちょっと診てみるか」
よいしょ。
万作が腰を上げて、健二さんの様子をうかがい始めた。
脈をとって、眼を見て、手足をさすって、表情を見て。
「…ふむ、なんともない」
脳しんとうというよりは、疲労だな。疲れてたんだろう。
「……。あれだけ、すごいことしてくれたんです。休ませてあげるのが一番ですよ」
ヒーロー、ですからねえ。
万作と太助だった。
よく寝てる。――鼻血はだれかが拭ってあげたようだ。
焦った表情で、夏希と佳主馬がその身体をゆすろうとしていたのを、万作が止めていた。
【 みなさん、大丈夫ですかー 】
聞き慣れない少年の声が、皆に声をかけていた。
「ああ、大丈夫だったよ、おかげさまでね」
佐久間くんにも本当にお世話になったねえ。
太助が、大きな画面から話しかけてきた少年へ返答していた。
【 健二は電池切れましたか。 脳内あんだけ一気につかえばねえ 】
仕方ない仕方ない。
よくあることだというように、言葉を繋げる少年の声には安堵が潜んでいた。
【 とりあえず。しばらくOZ関連のほうは俺が様子みてますよ 】
御希望なら、使いっぱもしますよ?
「今のところは特にないかなあ」
残っている男たちに目線で了解を得てから、太助が答えていた。
【 了解です! 】
「――佐久間くん、キミも寝ていいんだよ?」
ここのところ、ろくに寝れてないだろう?
協力してくれた少年の身体が少し揺れている。
【 若いから、大丈夫ですよ! 】
「それをいわれると…」
苦笑いする太助。
「若さを過信しないで。―――落ち着いてからでもいいから、食事を摂って休みなさい」
今は興奮して寝付けないのも分かるがね。
理一は、そう諭した。
【 …はい 】
今度は少年が、苦笑いする番だ。
ぱたぱた。
「――離れの方が、まだ綺麗よ。お布団敷いたから、 連れてきてあげてくれる? 」
聖美の声に、男たちは腰を上げる。
失神したままの、我が家のヒーローどのを休ませるために。
――ありがとうねえ。
小磯健二。
夏希が連れてきた、偽の婚約者。
――僕は…、まだ駄目なんです。
自信なさげに呟いた少年。
大丈夫、大丈夫。
まだまだ、未来は残っている。
足掻く少年には、まだわからない。
一つ一つこなすことでしか得られないものがあるのだと。
―――あきらめたら終わりなんです。
そう語った少年の声を、魂のまどろみの中で聞いた。
それを知っているおまえさんなら、大丈夫だ。
――健二さんなら出来るよ。
言ったろう、おまえさんは立派な陣内家の新しい家族だって。
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映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
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