二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)
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番外に近いんだけど、どうしてもここは外せなかった。
だって、今まで泣かずに済んだことはないよ。
ましてや、それが親しい人たちで若い頃の話だったら、尚のこと。
おまけについたのは、あのころの自分へのメッセージでもあるんだ多分。
キャラ壊れたっていいじゃないか。単独作品つーかネタ⑨
「愛し子たちよ泣いてくれ。君が生きていくために」
2010.11.16.
× 年齢操作あり、侘介ファンは要注意です。
泣きそうな少女がいる。
泣きたいのに、泣くだけの勇気がない少女がいる。
ああ。そうだね君は賢い。
泣いてしまえば、あとは認めることしかできなくなってしまうのだから。
陰の中へと健二は足を踏み込んだ。
「泣きなさい。でないと、君の心が死んでしまう」
栄の面影を強く残す少女は、強張った表情で健二を見つめた。
「…ごめんね。俺は、侘助の代わりにもなれないけど。――― 認めてしまいなさい。
15代目当主 陣内栄は、―― 死んだんだ 」
どん!
少女が、俺の胸を叩いた。
女性にしては意外にも力強いその腕の力に驚きながら、俺は怯まずに彼女に告げた。
「――― 泣いてくれ」
縋る者もいない少女に頼んだ。
どん! どん! どん!
少女は俺の胸を叩く、そうすれば目の前にある現実が消えてしまうとでもいうかのように。
それこそ、俺の子供だといってもいいような少女は繰り返し、俺の胸を叩く。
どうしてだと叫ぶように。
どうして、今! と叫ぶように。
「泣いてくれ」
「 っ ――― ああああああああ」
少女はようやく泣いた。
死のもたらす意味を知った。
泣くといい。
泣くといい。
大きな声で、喉を嗄らして。
世界の果てまで届くように。
君の世界がいま終わり、君の世界がいま始まったと自らに宣言するために。
ぎゅっと握りしめられた震える指の中で、いま君の新しい絆が生まれた。
了 by御紋
誰かが死ぬと、心のなかがぽっかりと開くんだ。
それはとても大きな喪失で。
用意されていたその場所は、もう埋まることがないような気がする。
けれど、それは錯覚で。
いつかその席には、誰かが座る。
それは前から知ってる誰かかもしれないし、これから出会う誰かなのかもしれない。
そして、世界は新しい関係の形を作り、明日が来る。
だから、そのために。
――― 今は泣いて、優しい子供たち。
泣いて泣いて、世界を満たして動かして。
君の隣で泣いてる人。
―― その記憶がきっと今度は大切な絆になる。
生きていく勇気になる。
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映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
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