忍者ブログ

二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)

[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

まだまだ精進ですね。


 完成しました。

 「愛に慣れてない健二さんシリーズ」 最終話です。

 ここまで、お付き合いくださり、ありがとうございました。(ぺこり)




 


「扉を開けよう。―――時はきた。」

                 2010.04.10.

 

「――本当に来たんだ?」

 告げられた言葉には、万感の思いが含まれていた。

「…いつも言ってたでしょ? 健二さんが甘えたいときには側にいるからって」 

 扉を挟んで、会話は繰り広げられた。

「…なんで来るんだよ。こんなバカみたいなことで。―――こんな、ボクのために」

 どうして、望んで振り回されるんだ。

「―――馬鹿じゃないの?」

 小さく震える言葉。

 そんなあなたを放っておけると思う方が変だ。

 

「そんなバカみたいな、…わがままも言ってくれない人が好きだからだよ」

 

 佳主馬は言い放つ。

 わがままを言えと言った。

 なんでもいいから、試してくれと言った。この恋心を信じてほしくて。

 なのに、この憶病な人は、上田を離れた後、一度も連絡をしてはくれなかった。

 

「―――会いたかった、健二さんに」

 

「…っ……」

 息をのみ込む音。

 泣きだしそうになる気配が聴こえた。

「ね? 健二さん。―――泣きたいのなら、扉を開けてよ? ―――独りで泣くのは寂しいから」 

 側にいたいよ、そんな時は。

 

「――いやだ。泣き顔は見せたくはない」

 

「…じゃあ、ボクは見ないよ。側にいるだけ。なら、いいでしょ?」

 

 側にいたいんだ、健二さんの。

 

 

 

 かちゃり、と扉が開いた音がした。

 

 キ、と開く扉の音。

 

「―――ああ、綺麗だ。――泣き顔よりも、やっぱり笑った顔の方が綺麗だよ」

 健二さん。 

 

 

 

 暗闇の中、光を浴びて佳主馬が愛する人が立っていた。

 

 

 

 涙の痕が残る頬に、手をあてる。

 

「―――ボクの、大好きな人の顔だ」

 

 

 

 

 

 心を貰って、心を盗られた。

 失くしたのは、孤独に独りぼっちだった自分。

 時間はもう止まらない。

 涙と孤独の詰まったその小さな家から、健二は立ち上がって外へ出る。

 待っているのは、勇気をくれた人。

 

 ―――もう、一人じゃない。

 

 

 

      了 by御紋

 

…お疲れ様でした―。

 ようやく完成しました、愛に慣れてない健二さんシリーズ。

 当初のネタとは、色々と食い違いも出ましたが、物語りのエンドマークが無事に付けられたのでホッとしています。

 テーマは、「ラフメ●カ―kzkn」でした。

 …何処がと訊かれても目標はそこだったんですよ。

 精進します。

 

拍手[3回]

PR
COMMENT
NAME
TITLE
MAIL (非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS (コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます
 
TRACKBACK

TrackbackURL

  
倉庫の整理整頓をした日。
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
拍手文は、2つ。
最新記事
プロフィール
HN:
御紋(ごもん)
性別:
非公開
職業:
会社員(夜勤あり)
自己紹介:
活字中毒の自覚ありです(笑)。
映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。

こちらでは、二次創作を展示させていただきます。
著作権は御紋にありますので、個人で楽しむ以外に、ネット他に使用することはおやめください。
(二次配布、禁止ですよ)

御紋の生息地は、ついったです。
(ツイート非公開:アカウント → gomonn)
フォローはご自由にどうぞv
 

バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
カウンター
Copyright ©  -- 「御紋」(ごもん)ですが? --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Material by petit sozai emi / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]