二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)
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ごめんなさい。
それしか言えません。――おそらく、しばらくしたら書きなおすか消します。^^;
最強健二さんの改変シリーズ
2010.04.08.
そこは、親子の会話だったはずだった。
ようやく帰ってきた末っ子とその母親の。
「これもみんな、ばあちゃんのおかげさあ。なんたって―――」
ガッ! ―――――しゃあああんん!!!
「――――なっ」
――――なにしやがる、てめえ!!
殴られて横転した侘介が、噛んでしまった唇からの血を噴き出しつつ、自分を殴った相手に言った。
「――その先の言葉は言わないでください」
それは、夏希が連れてきた婚約者だった。
「――あなたが言おうとした言葉は、自分のしてきたことの責任を他者に押し付けるものでしかありません。――――どこまで、あなたは甘え続けるつもりですか」
41歳にもなって。
ぼさぼさと黒い髪が跳ねていた。
着ている服は、緑と白のボーダー模様。
誰もが、呆然とその少年を見つめていた。
「お、お前におれのなにがわかる!!」
苦し紛れのように、侘介が叫んだ。
「わかりません。―――わかるはずもない」
だって、そうでしょう?
「――あなたにだって、ボクの気持など分かるはずもないのですから」
その少年の名は、小磯健二。
誰よりも深い闇色をした瞳をもつ少年だった。
「侘介」
次の言葉を発することが出来たのは、さすがは15代目当主といったところだろうか。
陣内栄の厳しい声だった。
「ばあちゃん!」
「―――お前には失望したよ。――――今すぐ死んで詫びておいで」
すらりと老婆は、床の間に飾られた伝家の宝刀を手に持った。
「―――私もまたすぐに追うから」
きらりと光りを弾くその刃が、へたり込んだままの侘介の顔へとつきつけられた。―――栄の手には磨き抜かれた薙刀があった。
「おばあちゃん!!」
「おばあちゃん!!」
悲鳴が上がる。
「―――帰ってくるんじゃなかった」
その刃を持って、栄に拒絶されたことを侘介は知ったのだろう。
泣きそうな、だが自らの罪を認めぬ顔で侘介は立ち上がる。
「叔父さん!!」
「夏希!! 追うんじゃない!!」
駆け寄ろうとする夏希を、栄が止めた。
「身内の恥は、身内で片をつける。―――いいね!!」
栄はそう宣言した。
そして、一人に声をかける。
「―――健二さん、すこし相手をしてはくれないかい?」
振り向いて笑顔を向けたその人に、小磯健二が拒絶するはずもなかった。
「やれやれ、とんだことになったもんだ」
疲れた顔で、栄はその席に座った。
「――――大丈夫ですか?」
ご気分は?
心配げに健二は栄にそう問うた。
「――おかげさまでね、気持ちはいろいろと複雑だが、身体の方はまずまずだよ」
それにこんな年齢だ。――がたが来てるのは仕方がないよ。
栄は、口を大きく開けて、笑って言った。
「…無理はしないでください」
「いい子だね」
健二の言った言葉に、栄は頬笑み、そして。
「――お前さんは、何者だい?」
問うた。
「――――小磯健二、ですよ」
にこりと笑顔で健二は答える。
「―――まるで幾つもの成功と失敗を繰り返してきた大人のような言葉だったよ。先ほどの侘介への言葉は。――――お前さんは、まだ17歳だっていうのに」
ただの高校生には思えないんだがねえ。
人生を長く生きてきた栄だからこそ、それは問えたのかもしれない。
「―――願いがあったんですよ」
「願い?」
「ええ、そうです」
「――――ボクに、初めて覚悟を問うてくれた貴婦人を救いたい、という願いがあったんです」
そして、それはもう少しで叶えられるはずなんです。
栄には分からない。
夏希にも分からない。
この陣内家の誰にも、この日本の国の誰にも、―――そして。
この星の、この時間に住む誰であっても、知る筈がない。
小磯健二の精神が、すでに一生を終えたあと、今二度目の2010年の夏を迎えていることなど。
了 by御紋
…夢でいいじゃないか。
そんな気分。
享年55歳。―――中学入学前に逆行してしまった健二さんの物語りが御紋の頭の中に居座り続けていたので吐き出してみました。―――ギャグかシリアスかはその時によるはず。
ちなみに、健二さん視点だとギャグ。
他の人視点だとシリアス。
―――前者がいいなあ。^p^
春コミの帰りの途中に生まれてきた健二さんでした。^^
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映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
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