二次創作、版権に絡んでおります。 やおいが分からない方、嫌いな方は訪れないことをお勧めいたします。申し訳ありません。 pc・携帯両用サイト。 (検索避けスミです)
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41歳健二さん!
呑み、終了です。
3月あたりに、続編などまた投下したいと思います。
長い連続話にお付き合い本当にありがとうございます! あと無言ポチの方もありがとうございました。
すごい励まされました!^^
20
「ははは…。それはいいね。とてもいい言葉だ」
――とても、健二さんらしい言葉だ。
老女は笑ってそう告げた。
夜の沈黙はひそやかに破られた。
人家の灯りも密やかさを増す時間、夜の密会は続けられた。
知る者もおらず。
知らせる思いもありはせず。
二人だけの秘密ごと。――墓場のなかまで持って逝こうと決めた夜の真実だ。
ああ。
―――夜闇の山中にひっそりと、夏が逝く。
「――ではどうか繋いでいってほしい。私の願いを。私の業を」
生きることが守ることであるというのなら。
「私の道は私が停める。―――私という一人の人間が歩みを終えるその瞬間に、花は開くと信じているから」
――だから、見守っておくれ。その花が開くときを。
「…花?」
花とはなにかと問うたなら、彼の人は笑う。
「――――花だよ、健二さん」
いつか咲く、優しくて可愛くて愛しい花たちだ。
最後の対話はそこで終わる。
「―――わたしの、勝ち」
役のそろった札を返しながら、少女のように笑んだ人は夜の明けるのを待つことなく、世を去った。
眠りについた貴女のそばで思ったことは間違いのない敗北感と尊敬の思い。
「――――――――――――酒、よこせ!」
「うおっ? 健二どうしたおい」
「おまえさっきまで嫌がってたじゃねえかよ」
「どうしたどうした」
戻った大広間で懲りもせずに酒を呑みまくってた男たちから奪い取ったのは、グラスビール。
黄金色のあわのついたそれを手に取り、ぐいと煽ったのは俺の呑み方。
「――――陣内家に乾っ杯!!」
仰いだ酒を飲み干す前に、倒れ込んで爆睡したのはご愛嬌。
「あーあ。弱いのに無茶呑みするんじゃないよ、健二」
俺を受け止めた体格のいい理一が呆れて呟いていた。
「―――そうだねえ。……長旅に疲れてたんだろうね」
寝酒のつもりだったのかもしれないなあ。
ぱさりと横にされた身体に夏布団がかけられた感覚が残っていた。
酒を呑もう。
酒を飲もう。
『命の水』と先人が称した酒を。
酒を呑もう。
酒を飲もう。
―――今日という日を忘れぬために。
貴女の築いた一族に、敬意と忠誠を誓って。
逝く人の背負った重荷を、俺が戴こう。
誰にも貴女の遺志を話さぬと決めた罪とともに、俺は酒を呑むよ。
それは俺が見つけた、俺だけの、―――酒との付き合い方だから。
了 by 御紋
呑みは無事に終了です。
つぎはどこのシーンからになるかなあ。(――補填箇所が大きく二カ所あるのです)
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映画「サマ―ウォーズ」が大好きです。
健二さん至上主義。カズケン信者。栄さま神格化傾向あり。――――――です(笑)。
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